【活動名】2016平和文学朗読キャラバン
【実施期間】平成28年7月4日(月)~7月15日(金)
【実施回数】8回
- 事業実施の成果・課題
- 担当者の感想など
- 担任・生徒の感想
「平和を大切にする心」「戦争のむごさ」などが、朗読活動を通じて伝わっている。戦争体験者から、自らの言葉での体験談を聴く機会が減っていく中、書き遺された言葉や写真・映像等を使って子ども達に「平和の尊さ」を伝えていくことは、放送局に与えられた使命でもあると感じている。
また、小学校の場合、全校児童を対象とすることが多く、1年生と6年生の理解力の差から、選定図書に苦心することが多い。できるだけ低学年にも理解できるものを選び、写真等も併用することで理解を促している。どの児童・生徒も熱心に聴いてくれ、「平和を大切にしなければならない思い」が伝わっている。朗読会後、家族や友人と話をしたりするなど「戦争の惨さ」「命の尊さ」を想像してもらう契機になっている。
怖かった。悲しかった。こんなことが二度とあってはならないと思った。アナウンス部には朗読を聴いた子どもたちから感謝の言葉と共にこんな感想文が毎年寄せられる。戦争体験者が減っていく中、遺された言葉を朗読することで「二度と戦争しない・してはならない」と誓ったあの時の思いを伝えていこうと被爆60年の2005年に活動を開始した。
学校を訪ねると「これまで何度も応募していました。ようやく来てもらえました」と複数の担当者から声をかけていただくようになった。
今の子どもたちに、どう伝えるか、どう想像してもらうか。12年前は朗読のみであったが、次第に朗読図書の理解に必要な時代背景などを写真も交えて紹介したり、被爆者が書いた「命の尊さ」を訴える詩を全員で朗読したり工夫を重ねている。活動開始当初は朗読会のイメージが強かったが、この活動の中で、私たち自身も、原爆について学び、「被爆の実相の伝え手」であるという意識も強くなった。アナウンサーとして語り部はできないが、語り継ぎはできる。年々その大切さを感じるようになった。
● せんそうはこんなにつらいものだとしりました。これからもへいわをつづけたいとおもいました。ぜったいこれからもけんかをせずにみんなのためにがんばります。これからもかぞくをたいせつにします。(小1)
● 私は、原爆はおそろしいもの、戦争はあってはいけないものということを改めて感じました。身近に聞けない原爆の事を、身に染みる思いで聞く事ができ「戦争」という言葉を聞くだけでつらい思いをした人々が非常にかわいそうだと思いました。(小6)
● わたしたちが今、平和な日本で暮らせているのは当たり前ではないことがわかりました。これからは戦争の恐ろしさを忘れずに誰かへ伝えていこうと思います。(中2)
● 私は、もう絶対に戦争はしないと強く誓います。まずは家に帰って、お母さんたちに伝えて、身近なところから、強く誓う人を増やしていきます。(中3)
● この朗読では、原爆が落とされたときの街のようすや、原爆でのしょうげきが、まるで目の前でおこっているような不思議な体験をしました。「話す」ということの可能性を感じることができました。(中3)