信越放送(平成26年度)

【全体概要・目標など】

SBCでは、地域貢献活動の一環として昨年度から実施している「アナウンサーによる読み聞かせ事業」を今年度も実施しました。また今年度は、SBCが子供の夢を応援するためスタートさせた「こども未来プロジェクト」の一環にも位置づけます。
幼稚園や学校、子育て支援施設などに出向き、プロのアナウンサーが絵本などを読み聞かせることで、物語の魅力や日本語の美しさなどに触れてもらい、子供達が豊かな心をはぐくみ、健やかに成長する一助になる事を目標としました。過疎化が進む山間の集落などにも足を運び、情操教育に役立ててもらうことも目指します。

【担当者の感想など】

*丸山隆之
中学での読み聞かせを担当したが、題材に地域のシンボルの山に関する民話を選び、物語の現場に居るような意識を持って読んだ。生徒達や集まった地域の人達に真剣に聞いてもらえ、嬉しかった。当日は、二人一組で発声やインタビューなどにも挑戦してもらったが、「相手への思いやり」など、放送と普段のコミュニケーションの共通点も感じてもらえたのではと思う。

*中澤佳子
幼稚園での読み聞かせを担当したが、子供は本当に正直で、つまらないと段々体が動き出し、興味があると微動だにせず、瞬きを忘れるくらいじっと見て、しっかり耳を傾ける。どういう工夫をすると飽きずに聞いてもらえるのか、「小さい子供に伝える」ことを通して「伝えることの意味」を考える機会になった。

*生田明子
小学5年生を対象にした朗読を2回担当し、朗読と合わせて、テレビとラジオの仕事についてや、分かりやすく伝えるとはという授業も行った。普段の番組では視聴者の反応がすぐにはみえないが、それがダイレクトに返ってくるおもしろさを体感できたことに加え、わかりやすく子供達が飽きないようにするための工夫を考えて臨んだ経験は、これから番組を担っていくうえでも大いに役立つと思う。終了時には子供達からたくさんの手紙をもらい、本当に嬉しかった。是非引き続き取り組みたい。

*宮入千洋
絵本は子供達に様々なことを教えてくれるだけでなく、声の高低、読みの緩急、適切な「間」など、アナウンサーとしての『大切なもの』も詰まっている。さらに、子供達の反応を通じて、毎回しゃべり手と聞き手との心のやりとりの大切さを感じる。

*牛山美那子
ニュースやリポートなどの普段のアナウンサー業務とは違い、子供達にどうしたら伝わるか興味を持ってもらえるか、試行錯誤しながら担当した。短い時間だったが、子供達が一生兼命に聞く姿勢を作ってこちらを見てくれたことが嬉しく、とてもいい体験になった。 

                                  

【担任・生徒の感想】

  • 第2回 信濃ひまわり幼稚園
    *松尾教務主任
    「興味をもって良い表情で聞いていた。この日を子どもたちは楽しみにしていた。担任は毎日絵本を読んでいるが、違う人からの新鮮な語りかけでよかった。言葉に興味を持つ年代で、文字も覚え始めているが、改めてアイウエオの言いかたをプロに教えてもらうなどとても良い機会だった」
  • 第3回 七二会中学校
    *生徒
    「一人でいろいろな人の声や感情を表すのがすごいと思った」
    *土屋校長 
    「地元の民話で、児童たちも引き込まれて聞いていた。語りが素晴らしく、皆、物語の世界に入り込んでいた。読むだけでなく、表情や身振りを交えて空間も使う朗読で、心を伝える大切さも学んだ。これからいろいろなことに活かしたいし、様々な局面で役立つことを学ばせてもらった」
  • 第5回 昭和幼稚園
    *関主任
    「学生みんなでの長時間の読み聞かせを我慢できるか不安だったが、今まで1冊で集中が切れていた子供達も長時間集中して聞いていた。年少でも、長いお話にこれだけ集中することが出来るという気付きになった。絵本には、テレビや写真にはない感性から働きかける力がある。子供達は夢中になって聞いていた。絵本の選定、順序も参考になった。普段は途中でフラフラいなくなってしまう子、集中を切らしてしまう子も、最後までみんなで聞くことが出来ていた」
  • 第6回 篠ノ井西小学校
    *児童
    「物語の緊張感などがしっかり伝わってきた」「場面がしっかり想像できた」
  • 第7回 昭和幼稚園

    *木藤園長
    「園が目指している感性豊かな子どもづくりの大きな助けになる。表情や声のイントネーション、感情の入れ方、間の取り方などの素晴らしさが、子供の鑑賞している表情からも読み取れた。毎日読み聞かせをしている園の教諭にとっても非常に参考になっている。