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2021年度、全国の児童相談所が対応した児童虐待は、207659件と過去最多を記録しました(2022,厚生労働省)。そんな中、ニュースとして報道される悲惨な虐待事件は年間数十件ほど。虐待が疑われる事案のほとんどが、報道されることのない“見えない虐待”ともいえます。
この春、小学校の養護教諭として働き始めた、さくら(仮名)。同僚にも子どもたちにも伝えていない過去があります。物心ついたときには始まっていた、母親からの虐待。「死ね」「消えろ」「お前なんか生まなきゃよかった」心をえぐる暴言。「ゴミかと思った」と言われて頭や体を踏みつけられた記憶。同居していた父も、祖父母も、母の虐待行為を止められませんでした。
警察も児童相談所も家庭の異変に気づいていたものの、さくらに目立った傷やあざがなく命の危険がないことが分かると、それ以上家庭に介入してくることはありませんでした。もうこの家にはいられないと自ら飛び出し、高校生の時に児童養護施設に入所。必死に勉強し、奨学金を得て、大学へ。2022年春、夢だった保健室の先生になりました。
「虐待を受けた私だから、気づける子どもの気持ちがあると思うんです。私が幸せになるにはもう手遅れでしたけど、こんな私の過去もこの先につながるんだとしたら、何か意味があるのかなって」
過去の想いを胸に、夢への第一歩を歩み出したさくらに、抗えない記憶の波が押し寄せます。憧れの保健室の先生として、子どもたちと接する日々にやりがいを感じていた矢先、突然、身体が思うように動かず、学校に通えない状態に。やりたいことができているのになぜ。自問自答を繰り返す中でさくらは、心の中で蓋をしていた幼いころの自分の気持ちをもう一度たどります。
暗闇に飲み込まれそうになりながらも、必死に生きようともがく22歳の歩みを通して、ニュースとして報道されることのない、見えない児童虐待の本質を描きます。
ナレーション
上白石萌音 (東宝芸能)
1998年鹿児島県生まれ、2011年デビュー。俳優・歌手。
映画『舞妓はレディ』(2014)/映画『君の名は。』(2016)/連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(2021~22)/舞台『千と千尋の神隠し』(2022)などに出演。
制作者より
ディレクター:中村育子(信越放送報道部)
「児童虐待」は本当に伝えづらいテーマだと、改めて感じました。
家庭というプライベートな空間で起こることだから。
親と子という絶対的な構図の中で起こることだから。
個人情報だから。
そして、時に、当事者もそれを「児童虐待」だと
認識していないのだから。
約2年前、さくらさんと出会い、彼女の持つ言葉にひかれて取材を始めました。
途中何度も大きな壁にぶつかりました。それでも番組にしたいと思い続けられたのは、
さくらさんの言葉の後ろに、いまもこの社会の見えないところで叫んでいる子どもたちの声が
聞こえたからかもしれません。
この番組が、ご覧いただいた方のどこかに引っ掛かり、
そんな声への想像力につながればうれしいです。