#216 得意を売ろう!~ママたちの夢舞台・・・マンマメルカート~

2020年5月23日(土)(テレビ朝日 放送) 山梨放送制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ

子育て中のママたちがゼロから作り上げたマルシェ、マンマメルカート。

1年に1度開かれるマルシェには、手芸や料理、エステなどママたちの得意なことを生かしたお店、200店が軒を連ねます。立ち上げたのは一人の主婦、早川亜希子さん(45)。高校生の双子と中学生の娘の3児の母親でもあります。子育てを楽しみながらも、早川さんがどことなく感じていたのは社会から取り残されたような感覚。~奥さんでもお母さんでもない自分とは何か~たどり着いたのは昔からの夢、パンに携わる仕事でした。育児の空いた時間を使って親子向けのパン教室を開きます。子供を連れて行ける教室は人気を集め、やがて早川さんのライフワークに。

教室で出会ったたくさんのママから気がついたことがありました。それは、得意なことをたくさん持っていながらうまく生かせていない人がたくさんいるということ。ママたちの得意を生かす場作りとしてマルシェを企画します。
知人同士で始めたマルシェは年々規模を拡大。7,000人が足を運ぶイベントに成長しました。ヒット商品を生み出して起業までこぎつけたベテランママから初めの一歩を踏み出そうとする新人ママまで様々な出店者が集います。

一方、13回目の開催となるはずだった今年は、新型コロナウィルスの影響で中止に。思わぬ事態となる中で、早川さんらが企画したのはオンライン上でのマルシェ開催。中止からわずか1週間という速さで、時間や場所をより有効に使える新たな形へとマルシェの可能性を広げました。「大きい壁とか失敗をしたあとには必ずギフトが待っている」と話す早川さん。ピンチをも楽しんでしまうママたちの前向きな姿を追いました。

編集後記

ディレクター:窪田由枝(山梨放送)

〇〇さんの奥さんや〇〇君のお母さんでもない、自分とは何か。

たくさんの肩書きを背負って生きているママたち。家事や育児に追われる中で、いつのまにかやりたかったことを忘れてしまったり自分の存在意義を見失ってしまったり・・・。悩んだことのある女性は意外と多いのではないでしょうか。

番組の主人公である早川亜希子さんもその一人でした。ママが活躍できる場を作ろうと早川さんが始めたマルシェ、マンマメルカート。どんなことでもいいから自分が得意だと思えることを1つ持つこと。出店に向けて頑張る姿は、ママだけどではなくママだからこそ挑戦できる勇気と夢中になることの楽しさを教えてくれます。

番組に登場するマルシェ初出店を決めた伊藤智子さんは、これまでパソコンもほとんど使ったことのない人生でした。さらに人とのコミュニケーションも苦手。でも、マルシェで料理のワークショップをすると決めてから、レシピ作りに欠かせないパソコンの勉強をスタート。人とのコミュニケーションも、料理教室のアシスタントなどを通して積極的に克服しようと努力します。さらには、ラジオ出演という思い切った挑戦まで。今もなお、自分探しに奮闘しています。「お母さん、こんなことを今頑張っているんだよと子供に話したい。そして、夢中になることの楽しさを伝えたい」と伊藤さんは話します。

取材に入る前は、女性が積極的に社会参画する姿を表現できたらと思っていました。しかし、取材を進める中で母親が頑張るその先には必ず子供の存在があるということに気がつきました。様々なママたちの夢がつまった舞台、マンマメルカート。舞台を手掛けた早川さんのインタビュの中で、印象に残っている言葉があります。

「人生いつも見切り発車。楽しいと思ったら飛び込んでみる」挑戦するママたちの姿を見て一人でも多くの方に元気を届けられたらと思います。

番組情報

NPO法人 マンマメルカート
【HP】https://mamma-m.com
※ 代表は早川亜希子さん(山梨県笛吹市在住)。活動内容は、マルシェの開催をはじめ、個性分析による組織分析、オンラインを使った女性の新しい働き方の提案など多岐に渡ります。

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