#82 酒都に伝わる名物料理!〜びしょ鍋に学ぶ日本酒の力

2015年2月15日(日)(テレビ朝日放送) 中国放送制作  協力 文部科学省

shokukikou82-2.jpg広島県東広島市西条町は、別名「酒都 西条」とも呼ばれ日本三大酒処のひとつになっている。毎年10月には「酒まつり」が開かれ約25万人の来場者で賑わう会場の一角には大勢の人が詰めかける場所がある。それが「美酒鍋ひろば」。

美酒鍋とは野菜やきのこ、豚肉などを塩こしょうで味付けしただけのシンプルな料理だが、最大の特徴は調味料の代わりに日本酒を使うこと。日本酒が具材の味を引き立たせ、旨味のある鍋が出来上がる。

shokukikou82-3.jpg美酒鍋はもともと酒蔵で働く蔵人のために考案された「びしょ鍋」が原型になっている。酒の仕込みを行う蔵人は洗い物が多く、衣服が常に「びしょびしょに濡れていた」ことから「びしょ鍋」と呼ばれるようになった。

その「びしょ鍋」の作り方を忠実に再現できる人が杜氏の石川達也さん。「いくらでも食べられるようにシンプルな味付けになった」という石川さんshokukikou82-4.jpgが作るびしょ鍋は、具材の味を最大限に活かすため「しっかりと造られた日本酒」を使う。しっかりと造られたお酒とは、ひとことで言うときちんと発酵がなされたものだと言う石川さん。

そんな日本酒を料理に使うと優れた調味料に変化し、バラバラの味を持つ具材をひとつにまとめる不思議な力を持つ。酒の都ならではという鍋料理と日本酒の意外な力を発見する。

編集後記

ディレクター:和田 浩司(㈱RCCフロンティア)

番組のテーマは「美酒鍋」。酒処の東広島市西条町に定着している料理です。
その原型になっている「びしょ鍋」は、調味料として日本酒が使われています。江戸時代には飲む量と料理に使う量が同じくらいだったというほど「調味料としての日本酒」が使われていたそうです。「びしょ鍋」を通してもうひとつの日本酒の魅力を知っていただけたらと思います。
今ではほとんど見られなくなった、昔ながらの酒造りの様子も貴重です。

番組情報

◆仏蘭西屋(ふらんすや) 

【住所】広島県東広島市西条町本町9-11
【電話】082-422-8008

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