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雪国・秋田の伝統食であるいぶりがっこ作りに宿の経営、2歳の息子の子育て、イベント出店、さらにはスキーコーチまで、主人公の加藤マリさん(38)は、まさに大忙しの毎日を送っています。
秋田県仙北市でいぶりがっこの製造販売を行う三吉農園の代表であるマリさんは、元アルペンスキー選手。青年海外協力隊としてケニアで栄養指導などを行う中、食の大切さを実感し農業の道へ。地域の先輩農家に学びながら、いぶりがっこ作りを続けてきました。忙しい毎日の中でも「好きなことをやって、家族が支えてくれるから」と話すマリさん。いつも笑顔で、大変さや疲れを感じさせないバイタリティにあふれています。
独特の香りと食感が特徴のいぶりがっこは、いぶし方や漬け方によっても味が変わり、作り手ごとに“うちの味“があります。そんないぶりがっこの生産者に訪れた転機。食品衛生法の改正で、漬物の製造販売には、衛生基準を満たした加工施設が必要になったのです。2024年6月の完全施行後、初めて迎えた冬。高齢化に加え、改修費用が大きな負担となり、いぶりがっこ作りを諦める生産者が相次ぎました。マリさんが師匠と仰ぐ高橋節子さん(89)も、漬物を作っていた自宅の小屋の改修を断念。直売所での販売をやめました。
食の安全が求められる中、長年愛されてきた味が消えようとしている現実。そして、伝統の味を守ろうと、手間暇かけていぶりがっこを作るマリさんの姿を映し出します。
編集後記
ディレクター:太田直樹(秋田放送)
15年以上前、仙北市角館町にある「和食三吉」を訪れたとき、入口付近にスキーヤーの写真が飾られていました。写っていたのは、店主の娘さん。その人こそ、今回の主人公・加藤マリさんです。
マリさんは、いぶりがっこの生産者となり、周囲の作り手も使えるシェア加工所の整備費用をクラウドファンディングで募っていました。「お金のことというよりも、いぶりがっこが消えてしまうかもしれないという実は大きな出来事であることを知ってほしかった」と話してくれた言葉が、強く印象に残っています。
私自身、いぶりがっこが大好きです。節子さんからいただいた、できたてのいぶりがっこやしその実漬けは、どれも本当においしくて、まさに“名人の味”だと感じました。
ネットで調べてみると、「行政の支援によって加工所の整備が進み、危機を脱した」という情報も見かけました。しかし、節子さんが出荷していた道の駅では、生産者が約20軒からわずか5軒にまで減っていたのが現実です。
いぶりがっこは、雪が降るような寒さの中、手間暇をかけて作られるもの。長年愛されてきた味が静かに姿を消し、味の多様性も失われつつあります。そんな現状と、マリさんをはじめとする人たちが、その味を守ろうと懸命に取り組んでいることを知ってほしいという思いで、今回の番組を制作しました。
この番組を通して、いぶりがっこをめぐる現状や生産者の思いを少しでも感じていただけたらうれしいです。そして、もし機会があれば、ぜひ“食べて応援”してください。作り手ごとに味が違うのも、いぶりがっこの魅力のひとつ。ぜひ、自分好みのいぶりがっこを探してみてください。
番組情報
三吉農園代表 加藤マリ
【住所】〒014-1201秋田県仙北市田沢湖生保内字小杉沢口29-2
【電話】0187-49-8191【FAX】0187-49-8195
【E-mail】sankichifarm@gmail.com
【HP】https://www.sankichi-farm.com/ ←「節子さんのいぶりがっこ」も、こちらから