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『見ろ見ろ見ろ!サンマだ!』
全国有数のサンマの水揚げ港として知られる宮城県気仙沼市に「怪獣」の異名をとる船頭の声が響き渡ります。第81豊清丸の船頭・中舘捷夫(なかだてかつお)さん、83歳。トレードマークはねじり鉢巻き。出港が近づくと戦闘モードに切り替わり「怪獣」に変身するといいます。
番組では中舘船頭のもと、サンマ漁に同行。大漁となれば1回の漁で数千万の稼ぎになりますが、とれ高は船頭の腕にかかっています。水温や潮目を見極め、漁場を決め、網を入れるタイミングをはかる…。しかし海水温の上昇などで、立ちはだかるのは歴史的な不漁という現実。中舘船頭の70年にわたる漁師としての経験が通じなくなりつつあります。『たまげたサンマだな、ちくしょうなぁ!』。それでも乗組員18人の生活がかかった命がけの現場で、目指すはサンマの大群。船に備え付けた集魚灯を点灯、海面に見えてきたのは…!荒波をいく船の上、怪獣船頭がほえる!
1回の漁はおよそ1週間。中舘船頭は最年少の乗組員・磯貝遥大(はると)さんに期待を寄せます。『ガッツリ昭和って感じの人の船に乗れたのはすごくいい経験』と話す磯貝さんは怪獣船頭の背中を見て、日々成長しています。
83歳の中舘船頭、オフシーズンは体の不調に悩まされる場面も。手足のしびれや痛みで夜も眠れない生活が続くなか、なぜ漁師を続けるのか…。その原動力でもある東日本大震災で被災した経験や、未来ある子どもたちへの思いも描きます。ふるさと、気仙沼のため海に出続ける中舘さんの心意気は、まさに男のなかの男。今日もサンマの海にほえる、ほえる!!
編集後記
ディレクター:井上千晴(東北放送)
『見ろ見ろ見ろ、サンマだ!』
三陸随一の漁業基地、宮城県・気仙沼市に「怪獣」の異名をとる漁師がいます。大型サンマ漁船・第81豊清丸(199トン)の船頭・中舘捷夫さん(83)。
トレードマークはねじり鉢巻き。漁に出ると、厳しい自然を前にスイッチが入り「怪獣」に変身するのです。
83歳とは思いえない中舘船頭のバイタリティと色気は、男も惚れる「男の中の男」といったイメージです。サンマの歴史的不漁が続く今だからこそ、自分を奮い立たせ、地元気仙沼のために日々、奮闘する中舘船頭の姿は、まさに「怪獣」と呼ぶにふさわしく、視聴者を惹きつけ、思わず応援したくなるはずです。
普段は目にすることのないサンマ漁のダイナミックな映像もこの番組の大きな目玉です。昭和、平成、令和と三陸の海を見続けてきた中舘船頭の経験をもってしても、サンマの大群をあてられるかどうかはそのとき、そのときの判断に大きく左右されます。
『たまげたサンマだな、ちくしょうなぁ!』
船に備え付けた集魚灯を点灯し、海面に見えてきたのは…!荒波をいく船の上、
怪獣船頭がほえる、ほえる!!