#411 そば畑へ人事異動 ~サラリーマン農業のパパ~

2024年11月30日(土) 05:20~05:50 (テレビ朝日 放送) 信越放送制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ

長野県安曇野市で耕作放棄地を借りて、信州そばなどの生産から販売までを手がける農業法人「かまくらや」。一般企業に勤めるサラリーマンと同じように農業を仕事にする「サラリーマンスタイルの農業」に取り組んでいます。月々決まった収入があり、週休2日が基本、社員は33人で、創設15年を迎えました。

入社6年目の永井春輝(ながい・はるき/26)さんは、高校時代「そば部」に所属、そば打ちに熱中していたことがきっかけで、原料としてのそばから生産したいと思い、地元の農業大学校卒業後、新卒で「かまくらや」に入社しました。しかし、入社直後に配属されたのは、加工用トマトの部署。そこでの仕事ぶりが評価され、入社5年目の冬、20241月の人事異動で念願のそば部門に配属されると同時に、課長代理に昇進。中間管理職として責任も重くなりました。

春輝さんの原動力は、妻と娘と3人で過ごすひととき。仕事から帰ると、夜な夜な家で燻製を作ってしまうほどの料理好きの一面も。そんな春輝さんは、パパとしてある夢を抱いていました。それは、1歳の娘に自分の手料理を食べてもらうこと。そのために、ある作戦を考えました!

「かまくらや」が農産物の生産・販売のほかに力を入れているのが、障がい者が農業分野での活躍を通じて生きがいを持って社会参画を実現していく「農福連携」の取り組み。A型の就労支援事業所として子会社・安曇野みらい農園を2021年に立ち上げました。親会社のかまくらやから出向している入社3年目の細萱愛麟珠(ほそがや・ありす/22)さんは、作業の指導員を務め、日々利用者と共に仕事をしながら農福連携のあり方を模索しています。

定時のあるサラリーマンスタイルと作物の成長や天候に左右される農業は、相対するものと思われがちですが、新たな農業の可能性に挑む若者たちの奮闘に密着しました。

編集後記

ディレクター:上原一将(信越放送)

主人公の永井春輝さんは、私と同世代で初めて会った時からフレンドリーに接してくれたことを今でも覚えています。しかし、いざ仕事!となると、作業の進捗を管理したり後輩の指導をしたり、トラブルシューターとして畑を飛びまわる永井さんの姿は「めちゃくちゃカッコいい上司」でした。また、ひっきりなしに電話がかかってきては、それを受け、的確に指示を出す。中間管理職として、時にははっきりとした口調で作業を急がせ、時には丁寧に刈りとられた畑を見ては優しくほめる。その仕事ぶりは、報道部のデスクを彷彿とさせるような敏腕サラリーマンそのもの。

そんな永井さんも畑を離れて家では、娘・月秋ちゃんにデレデレのパパで、一挙手一投足に「かわいい!かわいい!」が止まりません。また、仕事から帰ると夜な夜な燻製を作るほどの料理好きで、週末の晩ご飯は永井さんが担当。会社ではバリバリ働いて、家に帰れば料理もできて完璧かよ!と思ったところ「料理は上手でおいしいんだけど、後片付けがね…」と妻・夏芽さん。抜けているところもあるんだ…とちょっとホッとしました。

私たちが面白いVTRを作りたいと思って編集機と向き合っている日々が、永井さんにとっては、おいしいそばを作ろうと畑の土と向き合っている日々。まったく違うようで、どこか似ているような…。“ハタケ”違いの何気ないサラリーマンの日常をのぞいてみてください。

番組情報

かまくらや
本 社【住所】長野県松本市島立454-1 【電話】0263-47-1552
そば処【住所】長野県松本市大手2-3-10 【電話】0263-50-4120

安曇野みらい農園
本 社【住所】長野県安曇野市三郷明盛1361-1 【電話】0263-88-7732
農 場【住所】長野県安曇野市三郷温6725 【電話】0263-31-5940

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