#409 暮らしを看(み)る ~まちを元気に!コミュニティナース~

2024年11月16日(土) 05:20~05:50 (テレビ朝日 放送) 福井放送制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ

福井県の看護師・加藤瑞穂さん(40)。彼女が人を看(み)るのは病院ではなく、暮らしの中。地域で人と人をつなぎ、まちを元気にする「コミュニティナース」として活動中。「コミュニティナース」は国家資格ではなく、活動のしかた・考え方。その趣旨に賛同する人が全国で徐々に増えています。加藤さんは大学病院勤務や訪問看護師を経験したのち「病気になってから出会うのではなく、病気になる前の人とたくさん出会いたい!」という思いから5年前に研修を受け、「コミュニティナース」として動き出しました。

加藤さんはあちこちへ出かけ、その活動は多岐にわたります。ひとつはカフェの運営。運営する福井市のカフェ「ヨリバ」には、誰かとおしゃべりしたい人々が集まってきます。年齢も肩書きも飛び越え、コミュニケーションをとる場が形成されつつあります。

もうひとつは「企業保健室」。県内の会社におじゃまして、従業員やその家族の健康相談にのっています。ときにはストレッチ講座を開いたり、個別面談に応じたり。忙しくてなかなか病院に行けず、ほったらかしになっている体や心の不調に対して、看護師資格をもつ加藤さんならではの的確なアドバイスをおくります。

そして、暮らしの中の「がんサロン」。ある日はカフェでお茶を飲みながら、別の日はものづくり工房でキーホルダーづくりを楽しみながら。病気の人もそうでない人も気軽に触れ合える場を目指しています。さらに「がんサロン」を通じて、かけがえのない出会いも。あるがん患者と時間を重ね、別れを経験する中で、がんサバイバーやその家族に寄り添うイベントを企画します。

一見バラバラに思える加藤さんの活動ですが、その根底には日本の将来を見据えたひとつの思いが…。暮らしを看(み)る「コミュニティナース」加藤さんの姿を通して、これから迎える超高齢化・多死社会での理想的な地域のあり方が垣間見えるはずです。

編集後記

ディレクター:城下拓也(福井放送)

「太陽のような笑顔が印象的です」
これは今回の主人公、加藤瑞穂さんについて、とある人に「どんな人ですか?」と尋ねた際に返ってきた答えです。本当にその通りで、私が取材に行くといつでも満面の笑みで迎えてくれる加藤さん。その笑顔には、人を惹きつける引力のような魅力があります。

さらに加藤さんの“聞き上手”は私がこれまで出会った人の中でトップクラス。初めて取材に行った日…加藤さんの話を聞きに行ったはずなのに、気づいたらいつの間にか、私がこれまでの経歴や現在の仕事内容などを話す側に回っていました。その後も、取材を続ける日々の中で、健康診断に引っかかって再検査を受けることになったときも、子どもが病気になったときも、加藤さんが相談にのってくれました。

私自身のその経験から、暮らしの中に、自分の近くに、コミュニティナースがいることの素晴らしさを実感しました。いま全国で増えつつあるコミュニティナース。きっと皆さんの地域にもいるはず。ぜひ探してみて欲しいなと思います。

番組情報

㈱オリナス
【HP】https://allinus.co.jp
【加藤瑞穂さんのInstagram】@katomizz

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