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ご注意ください。
名古屋から車で約30分、愛知県大口町に、新しい農業を目指す評判の農園があります。服部農園、社員11人・平均年齢は29歳。率いるのは、地元の農家の次女として生まれた女将さんこと取締役の服部都史子さん(51)と夫で社長の服部忠さん(50)。都史子さんの両親が起こした会社を二人で受け継ぎました。後継者不足で担い手がいなくなった田んぼを借り受け、米づくりをはじめとした農作物を手掛けています。耕作放棄地を作らない試みは町民に広く受け入れられ、今や服部農園の農地は大口町の農地の3分の1にも。100年後にもこの農村風景を伝えたいと、農業の魅力を伝え続けています。
社員のリーダーは林尚吾さん(40)。社員を取りまとめる一方、米づくり以外に新たな農作物を育て、都史子さんが提唱する「農業のテーマパーク」を実現しようと、キャベツやイチゴなど様々な品種の栽培に取り組んでいます。
こうして自社で作った農作物を直接お客さんに販売し、農業の魅力を伝えようと「ハットリライスマーケット」も経営。米や野菜の直販とともに人気なのが、おむすび。銀シャケや昆布などは売り切れることも。
地域のため月に一度早朝に行う掃除の会では、町民の人たちとともに、町中でごみ拾いをします。また農業体験ができる「田んぼの学校」も開催。イベントを任されているのが社員の太田千夏さん(23)。子どもたちに農業の楽しさを伝えることをやりがいに頑張っています。
今年も稲刈りを終え、ハットリライスマーケットでは開店5周年の特売が行われ、大盛況、まるで村祭りのようです。町民に愛され、農業の魅力を伝え続ける服部農園の人々に密着しました。
編集後記
ディレクター:堀 雅司(ライフワークス)
農業の後継者不足は各地でとても深刻だとよく聞きます。その中で服部農園の進める新しい農園経営の在り方は特筆すべきことと感じました。
農園のある大口町は、名古屋市にも近く、いくつもの高速道路が行き交うことから、大手企業の工場や物流の拠点がいくつも立ち並んでいます。そのための農地が徐々に減っていくと同時に、農業を受け継ぐ人も少なくなっています。そこで耕作放棄地となりそうな農地を借り受け、米や農作物を作り続ける服部農園の活動は、地主さんや町の人々に大歓迎されています。
そして服部農園は、若い社員の人たちがいきいきと働いています。経営者の服部忠さん・都史子さん夫婦の温かい思いと細かな気配りがあってこそだと思います。若い人たちに現場を任せ自主性を重んじているため、社員11人それぞれが責任ある仕事を積極的に行っています。
また服部農園ならではのユニークな催しも数多く行われています。都史子さんの手料理で社員を慰労する「居酒屋としこ」、地域の人々に米作りの喜びを伝える「田んぼの学校」、町のきれいにする「掃除の会」などです。そこには常にみんなの笑顔がありました。
服部農園は、農業の魅力を発信し続けると同時に、人々を笑顔にしていく素敵な農園だと感じました。
番組情報
服部農園有限会社 (農園事務所)
【住所】〒480-0125 愛知県丹羽郡大口町外坪3丁目158番地
【電話】0587-81-6688
【HP】https://www.hattorinouen.com/
ハットリライスマーケット(ファクトリー&ショップ)
【住所】〒480-0131愛知県丹羽郡大口町高橋2丁目177番地
【電話】0587-50-5766【FAX】0587-50-5767