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熱海市伊豆山地区で、介護タクシー「伊豆おはな」を営む河瀬豊さん(53)愛(あい)美(み)さん(47)夫婦。「おはな」はハワイ語で「家族」。家族のように利用者に接したいという思いを込め、高齢者や体の不自由な人々の送迎をしています。
東京都出身の豊さんと、神奈川県出身の愛(あい)美(み)さんは「海」と「イルカ」が好きという共通点から出会い、結婚。海の近くに住みたいと、これまで縁のなかった熱海に週末移住し、目にしたのが、日常的な外出すらできない人たちの姿でした。
熱海市は65歳以上の高齢者が5割近くを占め(2023年6月時点)、急な坂や数百段の階段、車が入れない細い道が多くあります。一般的なタクシーでは、階段や細い道を車いすのまま運んだりすることができず、通院のために救急車を呼ぶ人も少なくありません。買い物や家族との食事など、ちょっとした外出ですら諦めなければいけない人も多くいます。
小学4年のとき、全身70%のやけどを負い、外出できない苦しみを味わったという豊さん。熱海で暮らす高齢者の現状に、当時自分が助かったのは、同じように外出できない人を助けるためだったのではないかと気づき、介護タクシーの会社を立ち上げました。
会社設立から8年目の2021年7月、熱海市伊豆山地区を襲った土石流災害。土砂は家屋を押し流し、28人が亡くなりました。「伊豆おはな」も所有の介護タクシー1台が押し流され、事務所にも戻れない中、河瀬夫婦は住民12人の避難を手伝いました。
未曾有の災害はふたりに後悔の念を残しました。
「もっとできることがあったのでは…」
土石流災害のあと、被災した住民の居場所をつくるため、事務所のガレージで無料カフェを開いたり、仕事の合間を縫って住民の買い物を手伝うようになりました。もっと多くの住民を助けられるよう、住民ひとりひとりの家や体調を把握するためです。また大雨の日には住民避難に備え、事務所に泊まり込むようにもなりました。
介護タクシーの利用者だけではなく、地域住民も大切な「家族」。家族の輪を広げていく夫婦の姿を見つめます。
編集後記
ディレクター:中西結香(静岡放送)
私が河瀬さん夫婦に出会ったのは2021年。熱海市で発生した土石流災害の取材がきっかけでした。介護タクシー「伊豆おはな」は事務所の3軒となりまで土砂が押し寄せ、二人も被災者でしたが、それを忘れてしまうほど、利用者や被災した住民のために走り続けていました。「ここまで誰かのために行動できる人に出会ったことがない‥」それが二人の印象でした。
会社名「おはな」はハワイ語で「家族」。家族のように利用者に接したいという思いを込めたという通り、私に対しても、体調を気にかけてくださったり、大雨の日には安全を気にかけてくださったり…いつも温かく接してくれる河瀬さん夫婦。私にとっても二人は家族のような存在だと感じるようになりました。河瀬さん夫婦と出会って、2年ほどが経ちますが、私のことも「おはな」の一人と言ってもらえたとき、とても嬉しかったことを覚えています。
いつもアロハシャツを着ている河瀬さん夫婦。理由を聞くと、「病院に行くときでも明るい気持ちになってもらいたい」と話していました。行き先はどこであれ、利用者の方の1つ1つの外出を大切にしている気持ちが伝わってきました。私も去年、足をケガして3カ月間歩けなくなりました。家で寝ているか座っているかの生活の中で、2週間に1度病院へ行くときに見る外の景色が楽しみの1つでした。介護タクシーの利用者の方も同じ気持ちなのだと気づきました。
河瀬さん夫婦が連れていくのは病院だけではありません。「お出かけしたい」「旅行したい」といった願いも叶えます。「来週は夫婦で外食に行く」「来月は家族と温泉に行く」外出する楽しみを持つことで、余命宣告の4倍生きた利用者の方がいました。外出は生きる希望につながると感じました。
介護タクシーの選択肢を知り、体が不自由になっても、何歳になっても、外出する楽しみを持って過ごせる人が増えることを願っています。
番組情報
株式会社 伊豆おはな
【住所】 静岡県熱海市伊豆山342-3
【電話】 0557-88-6010
【HP】 https://izuohana.com/
【代表者】 河瀬 豊