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北海道余市町の北星余市(ほくせいよいち)高校には、「キラ星」のような個性的な生徒たちが全国から集まります。いつも着物姿の生徒は「”芸のこやし”になる」と入学。すぐに落語研究会を創部すると翌年、自分と同じく着物姿の後輩が入学。お互い、大いに驚きます。生徒の中にはなんと口笛の世界大会を3連覇した生徒も…「この高校での生活は、濃い」と語ります。中学時代不登校だった女子生徒は、周囲の勧めで生徒会長に…「私自身、ビックリ」。書道部の3年生は卒業を前にした心境を「書」に…その言葉とは?
生徒たちの3年間の成長と巣立ちを見つめました。
今年この高校を卒業する「教師」もいました。3年A組担任の菊池淳先生(61歳)。3月いっぱいで定年退職。教室の壁には幼少期から還暦に至るまでの先生の写真が…。「最後だから張ろうよ、って生徒が」と菊地先生は苦笑します。「34年…気づいたらあっという間…」。卒業式の2日前、ある事件が…「最後の最後まで本当にやってくれますよ…」。式の壇上で、先生はクラスの生徒たちからあるプレゼントを手渡されます。「今年は泣かない」と話していた先生の目に光るものが…。最後のホームルーム。菊地先生の贈る言葉は「ありがとう、と、ごめんなさい、が言える人になってください」。
35年前に高校中退者を全国から受け入れ、その後も不登校や拒食過食、発達障害など、その時代の若者たちの抱える問題と向き合ってきた小さな高校。温かな春を爽やかに描きます。
編集後記
ディレクター:河野啓(北海道放送)
「この高校は”芸のこやし”になる」。北星余市(ほくせいよいち)高校に入った理由をそう語ったのは、いつも着物姿の“落語大好き”生徒。すぐに落語研究会を創部すると、翌年、自分と同じ着物姿の後輩が入部し、お互い、大いに驚きます。
「ここでの生活は、濃い」と語るのは、口笛の世界大会を3連覇した生徒。その音色は必聴です。不登校だった女子生徒は書道部に入部。3年の時を経て、卒業を前にした思いを「書」に…その言葉とは?
1年生のときにも取材した「キラ星」たち。3年間のドラマです。
加えて、ある教師の「卒業」も描きました。3年A組担任の菊池淳先生(61歳)。3月いっぱいで定年退職します。教室の壁には幼少期から還暦に至るまでの先生の写真が…。「最後だから張ろうよ、って生徒が」と苦笑します。「34年…気づいたらあっという間…」。
卒業式の2日前、ある事件が…「最後の最後までやってくれますよ…」。卒業式の壇上で、先生は生徒たちからあるプレゼントを手渡されます。「今年は泣かない」と話していた先生の目に光るものが…。
最後のホームルーム。先生の贈る言葉は「ありがとう、と、ごめんなさい、が言える人になってください」。今の政治家に聞かせてやりたい言葉です。
北海道余市町の北星余市高校が全国から高校中退者を受け入れた34年前、私も取材を開始しました。今回の番組が同校をテーマにした41作品目、そして最後の作品です。卒業証書をもらえる出来栄えかどうかはわかりませんが、キラ星たちのおかげで、小品ながらも爽やかな番組に仕上がったと思います。
番組情報
北星余市 で検索。
※ 学校HP