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瀬戸内海に浮かぶ香川県・小豆島。日本一のオリーブの産地として知られるこの島で、地元の食材などを使い、おいしいものづくりにこだわる食品メーカーがあります。1960年創業の「丸金食品(まるきんしょくひん)」。社員は40人、全員が島民です。
代表は桑原 健さん(54)。地元の高校を卒業後、食品メーカーに勤務。37歳で丸金食品に入社、2018年、代表取締役社長に就任しました。
小豆島で生まれ育った桑原さんには、もう一つの顔が…。それがウインドサーファー。セイルと呼ばれる帆を操り、水面を滑走するウインドサーフィン。23歳から始めてすでに30年以上。季節を問わず、休日になると自宅近くの浜辺へ出かけます。
「黒豆煮」などお正月に欠かせない黒豆製品や、サツマイモのスイーツなどを手がけるこの会社では、昨年、新たなプロジェクトが始まっていました。新型コロナウイルスの影響などで売り上げが減少するなか、その打開策として新商品開発に挑戦していたのです。
それは、小豆島特産のイチゴを使ったわらび餅の商品化。完成まであと一歩のところに迫っていました。この開発の裏には、桑原社長の熱い思いが…。島で生まれ育った若手社員たちが、夢を持って島で働き続けられる場所を提供したい、島特産のイチゴを全国の人に味わってほしい…。小説「二十四の瞳」ゆかりの島で、おいしいもの作りに挑戦する波乗り社長、楽しく働く社員の日常を見つめます。
編集後記
ディレクター:松村文彦(西日本放送)
瀬戸内海に浮かぶ香川県・小豆島(しょうどしま)の食品メーカー・丸金食品を追った本作品。ウインドサーフィンが趣味の主人公・桑原 健さんと、全員が小豆島島民という社員の皆さんの物語です。
桑原社長は、現状に満足せず、昨日よりも今日、今日よりも明日へと向上すること、「作業」ではなく、考えながら働く「仕事」をしようと社員たちに訴えます。取材を通して感じたのは、「日々、おいしいものをお客さんたちに届けたい!」という社員全員の熱意です。
番組でも紹介した主力商品の「黒豆煮」がその際たるもの。時間の都合で触れることができませんでしたが、原料から製品になるまで、なんと4日を要します。
15時間水で煮て黒豆の灰汁をとるのに1日。そして2日かけて砂糖の入った糖液につけ、炊き上げては冷ましを繰り返します。そうすることで黒豆がふっくらと炊き上がり、すっきりとした甘味が豆の中に浸透していくのです。そして4日目に選別作業を行い、ようやく出荷。
出来上がった黒豆煮は、自然のものとは思えないほど見事な曲線で、表面は艶やか。撮影の際、豆を箸で持ち上げる私の顔がはっきり写るほど。原料の良さはもちろん、黒豆をふっくらおいしく炊き上げる技術がなければ、成し得ません。「神は細部に宿る。」黒豆の一粒一粒に丸金食品のこだわりが表れています。
番組情報
丸金食品株式会社
【住所】〒761-4434 香川県小豆郡小豆島町西村甲263番地
【電話】0879-82-0056
【FAX】 0879-82-0014
【メール】info@marukin-syokuhin.com
【HP】https://www.marukin-syokuhin.com
※オンラインショップも上記アドレスから