#219 みんなの秘密基地! ~ツリーハウスで遊ぼう~ 

2020年6月13日(土)[テレビ朝日 放送] 北陸放送制作 協力/文部科学省 総務省 中小機構 JAグループ

子どもたちの憧れ、秘密基地。夢の遊び場づくりを仕事にした夫婦がいます。6年前、会社勤めを辞め、木工作家になった安西芳輝(あんざいよしてる)さんと妻の好乃美このみさん。10歳、7歳、4歳の三人子どもがいます。
秘密基地を作り始めたのは長男4歳の時。夫の芳輝さんは、自宅倉庫に秘密基地を作りながら、木のおもちゃや家具の試作を重ね、木工作家を目指しました。当時、好乃美さんは専業主婦。三人の子どもを抱え、経済的にも不安な中、夫の仕事を手伝うことに。半年後、完成した秘密基地をお店にしようと考えます。木の温もりの良さを知ってもらうことで暮らしや生き方に寄り添ったおもちゃや家具が作れるのではないか・・・。そうしてオープンさせたのが親と子の遊び場「やまのおうち」です。

そんな夫婦のもとに大きな仕事が舞い込んできました。県産材を活用した親と子が一緒に楽しめる地域の遊び場です。材料のほとんどは、間伐材や建築工事で余ったものを再利用。目指すのは、遊びを通して木のあたたかみ、手作りの良さを無意識に感じるしかけが詰まった遊び場。子どもたち一人一人が主役になるような遊び場です。「遊びが人を育てる」というこのみさん。将来、様々な問題にぶつかった時に、遊びの経験が役に立つと話します。サラリーマンから木工作家になった夫と、専業主婦から遊び場のプロデューサーになった妻。子どもの心に寄り添った遊び場作りに情熱を傾ける安西さん夫婦の物語です。

編集後記

ディレクター: 東海瑞穂(メディアキャッツ)

「子どもと一緒に秘密基地を作りたくて…、ツリーハウスの塔を建ててと話しながら…」きっかけは、6年前、夫の芳(よし)輝(てる)さん(てるさん)が当時4歳の長男蒼司(そうし)君と家の中に作った小さな秘密基地。完成した夜、嬉しそうに秘密基地の中で眠る息子を見て、自宅倉庫に本格的な秘密基地を作ろうと決めたといいます。そしてオープンさせたのが親と子の遊び場「やまのおうち」です。

二男一女を育てながら、子どもの遊び場をプロデュースする妻の好乃美さん。「遊びから学んだことが大人になって解決しなければならない問題が起きた時に、必ず役に立つ」「遊びが人を育てる」と話します。そして、大人が用意した遊び場ではなく、子ども一人一人が主役になるような、子どもたちが主体となる遊び場を作りたいと思いを語ります。

お店屋さんごっこに、おままごとなど、暮らしや社会の仕組みを疑似体験できる遊び。飛んだり、跳ねたり、自分の力加減を知る機会にも。また、おもちゃの貸し借りや譲り合いなどルールを学んだり、喧嘩になって相手にケガをさせてしまった時には解決方法を学んだり。遊べば遊ぶほど、豊かな経験を得ることができます。

最近、子ども時代の遊びから学ぶ機会を得なかった大人が増えているような気がします。ふざけ過ぎて相手にケガをさせたり、相手の気持ちを考えずに悪ふざけをして問題を起こしたり。大人のいじめ事件も多く、その度にいったいどんな子ども時代を過ごしてきたのか…と悲しい気持ちになります。

現代の子どもたちは、塾に習い事に忙しく、遊びと言えばゲームやスマホ。子どもらしい遊びの時間を奪われています。少しでも遊びから学ぶ機会を作ってもらえたら…。取材しながら、そう願わずにはいられませんでした。

構想から完成までおよそ1年かけた「そらのあそびば ハレノチクモリ」。会場に入ると、まるで生きている樹がそこに生えているかのような存在感がありました。こびとさん用の小さなドアや窓に梯子、まるでお母さんのお腹の中のように静かで居心地のよいコンパクトな空間、子ども心をくすぐる工夫がいたるところにあり、大人もこどもと一緒に童心になれる場所になっていました。

安西さん夫婦が次に取り組むのは、幼稚園の遊具施設。そして、森の中の遊具施設。さらにこだわったものになるそう。引き続き取材するのが楽しみです。

番組情報

やまのおうち
【所在地】石川県金沢市鞁筒町リ4-2
【HP】http://yamanoouchi.work

そらのあそびば ハレノチクモリ
【所在地】石川県小松市北浅井町舟津25番1
【HP】http://harenochikumori.com/

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