#163 食の記憶を未来へ ~郷土料理コーディネーターのレシピ集~

2019年1月12(土)(テレビ朝日 放送) 南日本放送制作 協力/文部科学省 総務省 独立行政法人 中小企業基盤整備機構


鹿児島県霧島市で15年前から毎年開催されている食のイベント”霧島・食の文化祭”。イベントの中心となるのが”家庭料理大集合”の取り組み。霧島の人々が普段食べている料理を持ち寄るというものです。

イベントを立ち上げたのは千葉しのぶさん。様々な食育活動を行うNPO法人霧島食育研究会の代表です。管理栄養士でもある千葉さんは、お年寄りから普段食べている料理を聞く中で霧島の料理に詰まっている知恵に驚き、
「家庭料理は地域の食文化の一番の宝」だと感じるようになったといいます。

“家庭料理大集合”では、持ち寄った料理にレシピカードをつけています。そこは作り方だけでなく「いつ食べたか、誰が作ってくれたか」という料理の思い出が書かれています。集めたレシピは毎年レシピ集としてまとめ、これまでに集めた家庭料理のレシピは1800を超えました。


料理の数だけ、作る人、食べる人の思い出がある。家庭料理に込められている”食の記憶”を伝え、ふるさとの食を守ろうという活動を追いました。

編集後記

ディレクター:池田佳史郎(南日本放送)

圧倒されたのは、家庭料理大集合にこれまで出品された1800を超える料理の写真です。家庭でおなじみの料理や鹿児島の郷土料理、鹿児島出身の私も知らなかった霧島の郷土料理、その家庭オリジナルの料理。実に様々な料理が並んでいました。1800の写真の中には同じ料理もありますが、各家庭で味付けや作り方が違います。同じ料理を作った人々が作り方を互いに聞くなどさらなる広がりを見せていたのが印象的でした。

普段はコンビニ弁当ばかり食べている私ですが、この番組の取材中は実に健康的な食生活でした。千葉さん、鈴木さんが振舞ってくれた手料理のおかげです。鈴木さんは取材のたびにスタッフに手作りのお昼ご飯をふるまってくれました。大変だった番組制作の期間を支えてくれたのは、美味しい料理の数々だったと思います。そのことからも、食の重要性を体感した番組となりました。

番組情報

◆NPO法人 霧島食育研究会
【住 所】鹿児島県霧島市霧島田口1653-2

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