#144 お茶と和菓子とオランダと

2018年8月25(土)(テレビ朝日 放送) 長崎放送制作 協力/文部科学省 総務省 独立行政法人 中小企業基盤整備機構

彼杵茶写真
長崎県東彼杵町は県内随一の茶どころ。2017年には全国お茶の品評会で日本一になりました。しかし全国的な知名度は静岡や嬉野のお茶には及びません。そんなそのぎ茶の知名度を少しでも高めたいとお茶農家の跡取りが集まり、オランダの展示会『MONO JAPAN』に出展することになりました。海外で評判になることで、日本での知名度も上がるのではないか?との思いからです。

東坂さん写真
メンバーのひとり、東坂幸一さんは小さなお茶農家の3代目。高校まではまったく興味のないお茶作りでしたが、今では生活のすべてがお茶です。「スープの様だ」「海藻みたい」・・・展示会でのオランダの人の感想はとても個性的で、そのぎ茶の評判は上々でした。

そのオランダの展示会にもうひとつ出ていたのが平戸の和菓子。17世紀、平戸は出島よりも早く砂糖が伝わり魚屋の次に菓子屋が多い町でした。
和菓子写真.jpg
平戸藩主松浦家のお殿さまは、美しい和菓子をレシピとともに描いた、世にも珍しい「百菓之図」と呼ばれるお菓子図鑑を作ります。
そして今、この図鑑にインスピレーションを受けたオランダ人・クリエーターが現代版の「百菓之図」を誕生させました。
和菓子の世界にオランダの感性を取り入れる・・・形にしたのは平戸の3人の和菓子職人です。その中の一人が若き菓子職人、熊屋誠一郎さん。和菓子もMONOJAPANに出品され、
オランダの人々はその美しさに圧倒されました。

東坂さん熊屋さんそしてオランダでお茶農家の東坂さんと和菓子職人の熊屋さんが出会い、あるプロジェクトが進行することに・・・。
オランダで出逢った長崎のお茶と和菓子が、未来につながる新たな物語を紡ぎ始めます。

 

 

編集後記

ディレクター:宮路 りか(長崎放送)

初めて飲んだ時だしが入っているのかと心底驚きました。
そのぎ茶は濃厚で甘味もうま味もたっぷりです。
宝石の様な和菓子は見た目の美しさにノックアウト!
平戸の新しいお菓子はまるで現代アートです。

偶然にもこの2つがオランダの展示会で出逢い、新しい挑戦の物語がはじまるのですが、「日本では埋もれているけれど、海外で話題になれば日本での評価も高まるのではないか」出展した理由はそのぎ茶も平戸の和菓子もまったく同じでした。どんなに素晴らしいものでも、知ってもらうそのきっかけが本当に大切なのです。

「人生、会わなければいけない人には絶対会うようになっているのだから焦らなくていいんだよ」と言われたことがあります。東坂さんと熊屋さんもきっと会うべき人だったのでしょう。オランダでの縁がこれからどんな風に展開していくのか、知名度がいまひとつだからこそ、これからの可能性が無限に広がっている気がします。

ご覧いただき、そのぎ茶を飲みたい、平戸の和菓子を味わってみたいと思っていただけたでしょうか?それぞれの作り手たちの素晴らしさが番組を通して少しでも伝わっていることを心から願っています。

番組情報

◆熊屋
【住 所】〒859-5117 平戸市魚の棚町324
【電 話】0950-22-2046
*「緑茶のおはぎ」・「沃野を駆ける風」は、
平戸の熊屋で毎週土・日曜日、
福岡店 熊久(電話092-737-3993)で毎週金曜日に販売
◆蔦屋
【住 所】〒859-5113 平戸市木引田町431
【電 話】0950-23-8000
◆Sweet Hirado  *注文は松浦史料博物館
【電 話】0950-22-2236
【メール】matsuhaku@matsura.or.jp
◆東坂茶園
【住 所】〒859-3802 長崎県東彼杵郡東彼杵町坂本郷1385
【電 話】0957-46-1337/080-5251-1768

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