#143 欲しい街の創り方 ~花巻・旅館再生&巨大ソフト~

2018年8月18(土)(テレビ朝日 放送) IBC岩手放送制作 協力/文部科学省 総務省 独立行政法人 中小企業基盤整備機構

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全国の商店街で、出店者がないままになっている空き店舗は、6万件を超えると考えられています。「人口減少」「後継者不足」「縮小する社会」、そんな負のイメージが強い空き店舗を再生させようという取り組みが岩手県花巻市で始まっています。

それが、空き店舗と新たな事業を始めたい人をマッチングする「家守」の取り組み。空き店舗の所有者と交渉して、物件を自由に使える形で新規事業者に橋渡し、それによって新規事業者は低コスト、
かつ改装の自由度が高い状態で、出店が可能となります。

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そんな”エリアプロデュース集団”家守のリーダーを務めるのは、35歳の小友康広さん。実家の木材店の4代目社長、IT企業役員も務める彼は、2017年、復活を求める声が大きかった、ある場所を復活させました。マルカンビル大食堂、名物”十段巻きソフトクリーム”のほか、ナポリかつ、お子様ランチなど、昭和の懐かしさを感じさせる”デパート食堂”です。連日大賑わいの食堂を経営しながら、家守の手法で花巻のまちづくりに奔走する小友さん、目指す故郷の将来像とは?

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花巻市では空き店舗を活用した若い世代のチャレンジが活発になりつつあります。元旅館を自力改装して、ゲストハウス開業を目指す33歳の元海上自衛官。驚きの発想でデパ地下跡を生まれ変わらせる動きも。マイナスイメージで捉えられがちな地方の空き店舗、しかし、見方を変えて工夫をすれば、そこは可能性がたっぷり詰まった宝箱かもしれません。

「欲しい街は、自分で創る」地方を、地元を諦め
ない、30代のまちづくり物語です。

編集後記

ディレクター:鹿野 真源(IBC岩手放送)

岩手からお届けするのは、空き店舗を活用した民間主導のまちづくりです。

岩手県花巻市には、「マルカンビル大食堂」という昔ながらの“デパート食堂”があります。2016年に母体のデパートが閉店、それと共に一時閉店したニュースは全国にも発信されたので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。その食堂を復活させたのが、今回の主人公・小友康広さん。家業の木材店社長で、IT企業役員、そして、空き店舗の活用を進める「家守舎」の代表、いろんな顔を持つ35歳です。

「食堂を復活させたのは、自分のため。」
その真意を知るべく、足繁く花巻へ通い、本人と周囲の人から話を聞くことに。その中で出会ったのが、今まさに空き店舗で夢にチャレンジしようとする2人の30代、よりよく、より豊かに生きるため、空き店舗に「楽しい」の可能性を見出し、行政に救いを求めるのではなく、自身が汗を流し、奮闘する人たちでした。

「欲しい街は、自分で創る」
暮らす街を面白い場所にすることが、自分の人生を豊かにする。小友さんが語る「自分のため」とは、そういうことだったのだと思います。

ディレクターの私も30代。「まだまだ若手」という意識で物事を考えてきましたが、取材を通じ「で、あなたはどうするつもり?」と言外に問われている気持ちでした。地方の現実と向き合いながら、自分の住む街を楽しく、そして人生を実り多いものにしようと奮闘する彼らに笑われないようにしなければ・・・!さあ、おれ、どうする?

番組情報

◆マルカンビル大食堂
【電 話】0198-29-5588

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