#132 龍宮の海に ~70歳漁師・感謝の船出~

2018年5月26日(土)(テレビ朝日 放送) ABCテレビ制作  協力 文部科学省/独立行政法人 中小企業基盤整備機構

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日本海に面した京都府・丹後半島は今も浦島太郎の「龍宮伝説」が語り継がれ「海の京都」とも表現される。2010年、丹後半島を含め山陰海岸が「ユネスコ世界ジオパーク」に認定された。

この「世界の海」の魅力を伝え、地元を盛り上げたいと奮闘する人がいる。丹後の海で46年、漁師一筋の西口敏明さん(70)だ。「海のプロ」である漁師自らが海を案内する、”観光ガイド”を始め、人気を集めている。
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きっかけは同じ地域に住む旅館の女将・池田香代子さん(62)だった。

京丹後市は、京都市内から電車で2時間半かかるアクセスの悪さが長年の課題だが、池田さんはこの「海」をブランド化できれば、客を集められると考え “本物の体験”にこだわって「龍宮プロジェクト」を立ち上げた。
西口さんと池田さんの取り組みは軌道にのり、世界から客が集まるようになった。

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しかし去年10月、台風によって西口さんは漁師の命ともいうべき網をバラバラに破壊されたのだった。雪深い京丹後の冬、廃業するか新たに借金をして漁師を続けるか心揺れる西口さん。夏の時のようなパワフルな勢いは感じられない。
桜が咲き満ちるころ、雪解けを迎えた京丹後、西口さんにはどんな変化があったのかー。

編集後記

ディレクター:西 一樹/中田 敦子(ABCテレビ)

タイトルを「龍宮の海に」と決めた時から漁師の西口さんに聞いてみたいことがありました。龍宮伝説になぞらえて、西口さんの“海の玉手箱”には何が詰まっているのか?と。
なぞなぞのような、この質問に返ってきた答えは「感謝の心」でした。海の恵みに感謝し、悪天候や自然災害からも様々な意味を見出して前へ進み続ける姿には、自然とともに生きてきた西口さんの「漁師の誇り」を感じます。

そしてその「自然」を撮影するという苦労も・・・。
刻々と表情を変える京丹後の美しい四季の移ろい。その一瞬を映像にしようと、ドローンや水中撮影など様々な映像のバリエーションで、細やかに描きました。カメラマン発案企画ならではの映像のこだわりにもぜひ、ご注目ください。

70歳、いわゆる団塊の世代といわれるシニア世代の西口さんが、新たな決意を胸に、妥協なく一段と力強く仕事を進化させていく姿は圧巻です。ご本人いわく頑張れば頑張るほど、チカラがまた湧いてきて「とうとう100歳まで漁師頑張れる気がしてきた」そうです。美しい「龍宮の海」と、パワー溢れる京丹後の人々にぜひ会いに行ってみていただきたいです。

番組情報

◆京丹後龍宮プロジェクト
【電 話】0772-75-2639

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