#110 人工乳房で微笑みを ~常滑焼 「型」職人の挑戦~

2017年11月4日(土)(テレビ朝日 放送) メ~テレ制作  協力 文部科学省/独立行政法人 中小企業基盤整備機構

chikara110-1.jpg
愛知県常滑市は窯元が立ち並ぶ陶器の町です。

今回紹介するマエダモールドは、半世紀以上にわたって陶器を成形するための「型」を石膏で作ってきた零細企業。安い外国製の陶器などに押され、常滑の窯元が次々に廃業し、マエダモールドは新たな活路を模索していました。

chikara110-2.jpg
型を作る職人技を活かして人工の「おっぱい」の作成に挑戦。試行錯誤を繰り返し、
本物そっくりの「おっぱい」を完成。売り上げは全体の4分の1を占めるようになりました。

伝統の陶器産業に裏打ちされた技術で、乳がん患者に笑顔を届けるため、研鑽を積む職人たちの奮闘を描きます。

編集後記

ディレクター:石神愛子(メ~テレ)

人工乳房をご存知でしょうか?女の私でも、なんだか恥ずかしくなってしまうくらい、本物そっくりなシリコン製の乳房です。伝統産業から「おっぱい」へ…!という響きに惹かれて取材を始めました。
伝統の技と「誰かを笑顔にしたい」というマエダモールドの熱い思いを目の当たりにして「これぞ “ものづくり精神” !」と感じ、取材の度に心震えました。

人工乳房を購入した乳がん患者の目的は、最も多かったのが「温泉に入りたい」という“ささやかな願い”でした。ある女性は「友達と温泉旅行に」、また別の女性は「もう一度子供たちとお風呂へ」。「生と死」に向き合う中で、「よし!人生をもっと楽しむぞ!」と前を向くために人工乳房を手にしたのだと思います。人生を諦めない女性たちの強い決意の表れこそが人工乳房なのだと感じました。

取材の中でマエダモールドの皆さんがよく口にしていたのが「心に寄り添いたい」「絶対にあきらめない」という言葉です。編集作業で悩みながら、この言葉に何度励まされたことか…!私もあきらめず、誰かの心に寄り添う番組を作り続けたい。そんな思いを強くした取材でした。

番組情報

◆マエダモールド
【電 話】0569-35-3109

ご意見・ご感想

皆さまからのご意見・ご感想をお待ちしております。
お寄せいただいたコメントにはすべて目を通しておりますが、必ずしも掲載されるものではございませんのでご了承ください。
なお、企画提案、商品宣伝、イベント告知等に関する投稿は固くお断り申し上げます。

※ 記入欄に、お住まい(都道府県)もご記入いただければ幸いです(任意)