#76 地域をつなぐ「都市油田」~熊本からオリンピックへ~

2017年1月8日(日)(テレビ朝日放送) 熊本放送制作  協力 文部科学省/独立行政法人 中小企業基盤整備機構

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熊本市の「自然と未来」。

飲食店や家庭の使用済み植物性油「廃油」を回収、バイオディーゼル燃料にリサイクル・販売することを主にする、日本でも数少ない企業のうちの一つだ。排気ガスからただよう天ぷら油の香りに衝撃を受けた社長の星子文さんが2010年に起業した。

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星子さんは「廃油」の回収先を「油田」と呼ぶ。「油田の発掘」には星子さんの活動の意義を理解してくれる協力者、ネットワーク作りが欠かせないが、星子さんの人をひきつける魅力からか「油田」は増え続けている。
目指すのは「バイオディーゼル燃料を通した地産地消のエネルギー循環型社会」を熊本から日本・世界に広げていくこと。

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しかしこの燃料の認知度は一般的に低く、販売価格も高い。さらには熊本地震…。しかし震災をきっかけに星子さんの意欲はさらに加速していく。
その先には2020年に控える東京オリンピックにバイオディーゼル燃料で関わっていきたいという夢があった。苦しい経営環境の中、思い描く夢に向かって邁進する女性経営者の姿を描く。<?p>

編集後記

ディレクター:北山周平(熊本放送)

足掛け1年にわたって取材させていただきましたが、星子さんはとにかくプラス思考の塊です。

夢の実現は決して楽な道のりではありません。
バイオディーゼル燃料の認知度、実現に否定的な声、価格競争…
しかし「これだけ知られていないから後は知っていく人が増えるだけ」「地震でタンクが壊れなかったという事は作れと言う事」と、一瞬マイナス思考が頭をもたげるかと思いきや、数秒後にはポジティブに頭が回転、口に出す。

そしてひらめきの人。「計画性や戦略性などに欠ける直感重視の私は最初、経営者に向いていないと思った。しかし私だからこそ社員が提案をくれるし外部の支援者が助けてくれる」。普段からピンと来ればもう電話しながら外出の身支度…「いいと思った事はすぐに動けば関係者から提案がもらえ、より好転する可能性がある。時間がもったいない」。いろいろな人から聞いた印象としては「憎めない勇み足」といったところか。

とにかく熊本が好きで人が好き。地震後、東京の百貨店で開かれた熊本県産品の「復興フェア」に売り子で参加したり、プロ野球選手と子供たちとの交流イベントの企画に参加したり…本業とは関係なくても熊本がよくなる事だと感じたら労を惜しまない。「こういう内容に詳しい、困っている人知らない?」という時に「いるよ!」と必ず答えを返す星子社長。熊本の「リンクウーマン」です。

そのパワーで2020年までには、さらに多くのつながりができることでしょう。

番組情報

◆自然と未来(株)
【住 所】熊本県熊本市西区新港1丁目4-17
【電 話】096-342-6550
【H P】http://nandf.co/

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