沖縄の北部 国頭村でヤブ椿のオイルを使ったスキンケア商品がある。作っているのは田島勝さん（６０歳）。田島さんの本来の職業はキャリア４０年の理髪師だが、幼い頃から生まれ故郷の与那国島で自然の植物や薬草に慣れ親しんできた。
そんな彼が”人を美しくする”という理髪師やスキンケア作りにも共通する信念で沖縄発の椿オイルに着眼。化粧品の製造販売免許も取得し赤ちゃんでも使える椿オイルのスキンケア商品を出した。この椿オイルが県内で大きな賞を受賞したことをきっかけに田島さんは椿で国頭村の村おこしにつなげ、さらには沖縄全体に椿が広がれば島おこしにつながっていく…という大きな夢を描き始めた。
そんな中、椿オイル第２弾としてアジアも視野に入れたスキンケア商品を発表。
田島さんはこの椿オイルとともにアジア市場のゲートウェイ香港へ飛んだ。
編集後記
ディレクター：大嶺 明子(琉球放送）
おそらく睡眠時間以外はフル回転の田島さん。何でも自分でやってしまう…そんな印象を受けました。
そんな彼を一生懸命サポートするのは田島さんの家族。理髪師の仕事上、箸より重いものは持たなかった田島さんに代わって長年チカラ仕事をしていたのは妻のひさえさんでした。
現在の田島さんは、椿の収穫などチカラ仕事が多いため 理容室は娘夫婦に譲り夫婦二人三脚で椿オイル作りや販売に専念しています。
田島さん曰く、スキンケア商品作りは人の肌に触れる緊張する現場。だから製造日に夫婦喧嘩すると たとえ製造途中で作りかけを捨てることになってもやめることにしているそうです。
私の田島さんのお気に入りの言葉は“工房に入ったら僕たちは夫婦でも何でもない。ここで感情は一切出してはいけないのです！！”そんな男気の田島さんに妻・ひさえさんは“彼は有言実行の人。信じてついていくだけです”。口数少ないひさえさんはこれからも 縁の下のチカラ持ち。
『沖縄を椿王国に！』田島夫婦の夢は１０年後２０年後どんな“はな”を咲かせるのでしょうか、楽しみです。
