#81 浜のかあちゃんの絶品!地魚料理~山形・庄内浜から~

2013年1月13日(日)(テレビ朝日 放送) 山形放送制作   協力 文部科学省

日本海に面する山形県庄内地方。その沿岸は「庄内浜」と呼ばれています。
100種類以上の魚介類が揚がる庄内浜には独自の食文化が根付いています。その特徴は魚本来の旨さを生かすこと。代表的な料理が「ハタハタの湯上げ」です。ただ、茹でるだけですがハタハタ本来の味を楽しむことができます。庄内浜にある小さな港町・由良。漁業が中心のこの町は漁で夫が不在の日も多く、女性たちが前面に出て生活を支えてきました。魚をリヤカーに積んで行商をしている佐藤倉子さん(82)もその1人。倉子さんはお得意さんが好きな魚を市場で仕入れて持って行きます。
しかし、世の中は魚離れ。「魚離れに歯止めを掛けたい!」。地元の女性たちが立ち上がりました。その名も「海鮮レディース」。彼女たちが取り組んだのは、今は姿を消してしまった地魚料理の復活でした。復活させることで住民に魚に関心を持ってもらいたいと、考えています。果たして彼女たちの挑戦はうまくいくんでしょうか。

一方、魚の行商をしている倉子さん。この日、倉子さんが重さ約30キロのリヤカーを引きながら坂道を上っていました。足が不自由で買い物に行けないお年寄りに魚を届けるのだと、言います。倉子さんとお得意さんたちが強い絆で結ばれていました。
番組ではいずれも、地魚のおいしさを伝えたいと、頑張る「浜のかあちゃんたち」の姿を追います。さらに、地魚を使った伝統料理の数々を紹介するほか、その料理が母から嫁へ受け継がれていることも盛り込みます。


◇ディレクター:金内 忠(山形放送)◇
今回は地元の浜に揚がる魚「地魚」に携わる女性2人を軸に展開していく番組です。
1人はリヤカーに魚を積んで行商をしている佐藤倉子さん(82)。倉子さんとの出会いは約1年前です。倉子さんのような女性たちを地元では「浜のアバさん」と呼んでいます。アバさんとは「お母さん」のことです。「以前多くいたアバさんは今、どうなっているんだろう」と、取材に入って出会ったのが倉子さんでした。取材で驚いたのは吹雪の中でも行商に行き、早朝から夜遅くまで働くアバさんの姿でした。80歳を過ぎて何故、そんなきつい仕事を続けるのでしょうか。そこには、倉子さんが運ぶ新鮮な魚を待っているお客さんのためだったり、亡き夫と一緒に築いた鮮魚店を続けたいという思いがありました。
しかし、昨今は「魚離れ」。魚離れに歯止めを掛けたいと、倉子さんが住む小さな町で漁師の奥さんたちが立ち上がったのです。その名も「海鮮レディース」。
もう1人の登場人物がその「海鮮レディース」代表の和田光子さん。多少、言葉が荒っぽいものの明るく、たくましささえ感じさせてくれる女性です。
「魚のおいしさをもっと知って欲しい、もっと食べて欲しい」と願う彼女たちの取り組みは、住民たちが魚に関心を寄せるきっかけにつながっていると、実感できました。
伝え方は別ですが、おいしい地魚を届けたいという2人の女性がそろったことで今回、番組にすることができました。そのたくましさは、まさに「浜のかあちゃん」なのです。
番組では一般には見ることができない魚や地元の統料理も盛り込んであり、 地域性や食文化を感じてもらえるのではないでしょうか。

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