2012年10月14日(日)(テレビ朝日 放送) 四国放送制作 協力 文部科学省
数あるご当地ラーメンの中でも、異彩を放つのが 「徳島ラーメン」。
濃いこげ茶色の濁ったスープ、チャーシューではなく豚バラ。そして極めつけは生玉子。
初めて目にした県外客はみな驚くが、食べるとこれがやみつきに。
甘辛くてコクがあるけどボンヤリ!?した味のスープはラーメン業界で「甘(あま)ボヤーン!」と表現されている。特に、白いご飯と相性は抜群だ。
そう、徳島ではラーメンは「ごはんのおかず」なのだ。
13年前、新横浜ラーメン博物館に出店し、全国にその名を知られた「徳島ラーメン」。
こげ茶スープにばかり目をうばわれがちだが、たどっていくと異なる色や味のラーメンが地元にはあった。番組では、60年前に始まった徳島ラーメンのルーツといわれるラーメンや、その発展系にも注目。徳島のラーメン文化の奥深さを伝える。
さらには店主の死去で途絶えた味を、見事復活させた老舗ラーメン店にもカメラが入った。
仕込みに情熱を傾ける若者たちがつくったスープは絶品! その「渾身の一杯」にハイビジョンならではの映像で迫る。
徳島ラーメンはことし、アメリカ・サンフランシスコに渡った。目標は全米制覇。
しかしそこで待っていたのは「法律の壁」、そして「味覚の壁」だった。
徳島の味は、はたしてアメリカで受け入れられるのか?
◇ディレクター:仲宗根義典◇
『甘ボヤ~ン』
みなさん、聞きなれない響きに「ん?」と思われたことでしょう。
徳島ラーメンの味を表現したフランス語のような言葉。これは13年前、新横浜ラーメン博物館のスタッフが体験した「キレはないけどコクがある。甘くてボンヤリした味」。
食べ物の味を表現するのに「ボンヤリ」はないでしょ?と思うかもしれませんが、ほんと、「ボンヤリ」なんです。一言で表現できないというか、複雑すぎてそう感じるのか。テレビではなかなか伝わらない不思議な味に興味をもってもらいたくて、ちょっと変わったタイトルにしました。
番組で紹介した「たかはし」の二人は本当に真面目な若者です。
だって、定休日無いんですよ。毎日、スープ炊かないといけないんですよ。趣味の釣りにも行けないんですよ。そこまでする原動力は何なんでしょう?
もちろん、ラーメンが好きというのはありますが、やはり、亡き先代の存在が彼らを動かしているのではないかと思います。先代は、「ラーメン作りの全てを教えた」と言った一方で、「スープができるまで、時間はかかる」とも言っていたそうです。
継ぎ足しで作られる秘伝のスープは、人に教えられるものではなく、毎日の試行錯誤で作られるものなのです。親子でもなく、赤の他人がラーメンによって繋がって、師匠を超えようとラーメンを作る。徳島には250軒以上のラーメン店があるといいますが、それぞれのお店にドラマがあり、故郷の味を支えているのだと感じました。
徳島ラーメンが全国的なブームになって13年。徳島の「中華そば」が一つのスタイルを確立し、アメリカへも渡りました。すき焼き風とも言われる「徳島ラーメン」が全米を席巻する日がくるかもしれません。かつての「SUKIYAKI」ソングのように。
◆番組でご紹介した情報◆
■中華そば いのたに
【住所】 徳島市西大工町4丁目25番地
【電話】 088-653-1482
■中華そば 岡本中華
【住所】 小松島市中田町奥林60-1
【電話】 0885-32-0653
■支那そば 三八(斉田店)
【住所】 鳴門市撫養町斉田字岩崎56-1
【電話】 088-685-2333
■支那そば たかはし
【住所】 徳島市津田本町2丁目3-46
【電話】 080-3922-8291
■ラーメン東大 沖浜店
【住所】 徳島市八万町沖須賀60-6
【電話】 088-668-1554
■徳島ラーメン麺王 SF Geary店
【住所】 5120 GearyBlvd.SanFrancisco .CA 94118
【電話】 415-386-8802
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