#65 富士山の賜物 名物 吉田のうどん

2012年9月16日(日)(テレビ朝日 放送) 山梨放送制作                           協力 文部科学省

manabi65-2.jpg

富士山の麓に広がる山梨県富士吉田市の名物が「吉田のうどん」です。ここ富士吉田市は人口たった5万人の市内に、60軒を越えるうどん店が並ぶ「うどんの町」。お昼にうどんを食べるのは、吉田の人の常識。週の半分は昼にうどんを食べるという人も少なくないので、60軒ある店のどこも混雑するほど、「うどん」は富士吉田のソウルフードとなっています。 そんな「吉田のうどん」には、一般的なうどんからかけ離れた特徴があります。それは、「すすれないほど太く硬いうどん」「具は茹でキャベツ」「食べるのは店主の家」、そして何より「1杯300円からワンコインで収まる安さ」があり、お昼に食べれば夕方までお腹がもつうどんは、地元に愛される郷土食なのです。

manabi65-6.jpg

そんな珍しいうどんが生まれたのは、日本一の山、富士山をいただく町だからこそ。標高800m付近に市街地がある富士吉田市独特の自然条件や、富士山の水を使ってうどんを打つ風土や、さらに戦後、隆盛をきわめた町の産業や、富士山信仰の歴史も、吉田のうどんには大きくかかわっています。さらに具やつゆなど戦後から伝わる味のルーツを、老舗の初代、94歳のおばあちゃんにインタビュー。また、町に120年伝わる江戸時代の名残のうどんもご紹介します。市内から望む迫力の夏富士とともに、吉田のうどん物語をお届けします。


◇ディレクター:小林かおり(山梨放送)◇

manabi65-3.jpg

富士吉田の人は、このうどんに特別な愛着を持っています。仕事でこの町を訪れると、お昼は必ずご執心のうどん屋さんに誘われます。ついつい人に自慢したくなる味、吉田のうどんは地元の誇りです。
硬くて太いうどんに茹でキャベツの具、味噌と醤油を合わせたつゆでいただくシンプルなうどんだけに、店の主人たちのこだわりは相当なもの。一杯350円と安くても毎日手を抜かず、独特のコシを出すための手間をかけています。いまや行列を作るほどの人気は、店の真摯な姿勢が生み出しているものだと今回の取材で改めて感じました。
そして江戸時代の富士講の名残のあるうどんは、大変繊細で美しいうどんでした。
当時こんなうどんが食べられていたかと思うと感慨も深く、また、古くから富士吉田の人々にはうどん好きのDNAが脈々と受け継がれてきたように思えました。
富士山の気候や水によって独自の味と歴史を作り上げてきた吉田のうどん。ぜひ皆さんにも味わってほしい山梨の逸品です。

◆番組でご紹介した情報◆

■暖簾がなく、店主の自宅で食べる「白須うどん」
【住所】 山梨県富士吉田市上吉田3296-1
【営業時間】 営業時間11:30~14:00
【定休日】 日曜定休
【HP】 ホームページ

■元祖キャベツうどん「桜井うどん」
【住所】 山梨県富士吉田市下吉田93
【営業時間】 営業時間10:00~14:00
【定休日】 日曜定休

■肉きんうどんが人気「みさきうどん」
【住所】 山梨県富士吉田市下吉田5328
【営業時間】 営業時間11:00~14:30
【定休日】 木曜定休
【HP】 ホームページ

■創業120年の湯もりうどん「はなや」
【住所】 山梨県富士吉田市上吉田6-9-1
【営業時間】 営業時間10:30~15:00
【定休日】 水曜定休
【HP】ホームページ

ご意見・ご感想

皆さまからのご意見・ご感想をお待ちしております。
お寄せいただいたコメントにはすべて目を通しておりますが、必ずしも掲載されるものではございませんのでご了承ください。
なお、企画提案、商品宣伝、イベント告知等に関する投稿は固くお断り申し上げます。

※ 記入欄に、お住まい(都道府県)もご記入いただければ幸いです(任意)