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2012年6月17日(日)(テレビ朝日 放送) 西日本放送制作 協力 文部科学省
春になると瀬戸内海へ産卵のためにやって来る魚、鰆(サワラ)。瀬戸内に春を告げる魚とも言われています。古くから岡山、香川県では鰆とともに生きてきた地域です。産地だからこそ味わえる、濃厚なうまみのある刺身に、塩焼き、味噌漬、すき焼き風の炒り焼き、真子にアラまで食べつくします。
そんな食文化を持つ両県で欠かせないのが「お寿司」!晴れの国・岡山では、鰆に鯛に海老に穴子、さらに季節の野菜など30種類もの具材を使い、400年の伝統を持つという豪華絢爛な「ばら寿司」が。一方、香川県では鰆とご飯のうまみをこれでもかと、ぎゅっと閉じ込めた「カンカン寿司」に、鰆と讃岐の季節を閉じ込めた「押し寿司」があるのです。
瀬戸内海を挟んだ両県で異なる食文化、しかし根底には鰆を愛する心、伝統を生み出し、継承し続けた先人たちへの敬いがありました。
豊かな海といわれる瀬戸内海、岡山と香川、鰆をめぐる極上の寿司文化に密着しました。
◇ディレクター:松村 文彦(西日本放送)◇
香川県育ちの私。幼い頃から、5月になると毎年祖母が作ってくれていたものがあります。
それは扇の形をした「サワラの押し寿司」です。押し寿司の上には、酢漬けにしたサワラ、山椒の葉、寿司飯の中には山でとれたフキの煮つけ、タケノコが入ったもの。春を実感できる香川の郷土食です。瀬戸内に春を告げると言われている鰆(サワラ)。香川はもちろん、岡山の食卓に春を告げる魚なのです。
瀬戸内海で獲れるサワラは、瀬戸内海で生まれ、紀伊半島沖や宇和島沖で越冬し、春、瀬戸内海に産卵のためにまた戻ってきます。日本海などで獲れるサワラとは生まれも育ちも違う瀬戸内海グループ(瀬戸内海系群)と呼ばれるものなんです。平成10年にほとんど獲れなくなった瀬戸内のサワラは、関係者の必死の資源回復活動によって、往時の状態に戻りつつあります。今年度からは、岡山・香川・大阪・福岡・広島など、瀬戸内海11府県が連携した種苗事業もスタートしました。今回ご紹介したサワラの食文化は、瀬戸内海でサワラが継続的に獲れなければ、続いていきません。来年以降も、美味しいサワラの押し寿司が食べられることを切に願っています。
◆日本人が桜をしのぶような 鰆への“惜春の情”◆
◆鰆への“慈しみの心”が岡山県人に染みついている◆
◆伝統ある郷土料理を絶やすことなく次世代へ…◆
◆番組でご紹介した情報◆
<岡山・ばら寿司>
■福寿司
【住所】〒700-0026 岡山市北区奉還町2-16-17
【電話】086-252-2402 【FAX】086-251-3391
ばら寿司 1人前3000円 (2日前までに要予約)
<香川・カンカン寿司>
■「道の駅 源平の里 むれ」にて土日販売
(5切入 350円) ※数に限りがありますのでご注意ください。
【住所】香川県高松市牟礼町原631-7
【電話】087-845-6080 【FAX】087-845-6083
ホームページ
■秋友清子さん
【住所】〒769-2104 香川県さぬき市鴨部452-3
<香川・押し寿司>
■「JA坂出ふれあい産直市」にて販売
(月曜定休・2個入り485円) ※数に限りがありますのでご注意ください。
【住所】〒762-0024 坂出市府中町4082-1
【電話】0877-48-2911
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