2012年5月6日(日)(テレビ朝日 放送) 山形放送制作 協力 文部科学省
学びEye! 5月のシリーズテーマは「お弁当」。絶景の地で旅人をもてなす“宝石箱”。その美味しさと彩りに秘められた技や、地域の食文化に学びます。山形からは、全国に知られる高級ブランド牛・米沢牛にこだわった「駅弁」を紹介。過去の駅弁大会で人気第一位にもなった「米沢牛炭火焼特上カルビ弁当」は、職人が一枚一枚、丁寧に手切りした肉を炭火で焼きあげ、米沢牛の特徴である上質の脂を“冷めても”堪能できるものです。
そして「特選米沢牛牛めし弁当」は、すき焼き肉に二度の下味付けを費やす手間暇をかけた駅弁。その味付けには、米沢に古くから浸透してきた“隠し味”の知恵が生かされていました。日本で広く牛肉が食べられるようになったのは文明開化以降。米沢でも農耕用の牛を食用に回す際に少しでも美味しく柔らかく食べられるように“味噌”を加えるという工夫が施されていたのです。番組では地元で受け継がれてきた牛肉文化や鉄道の高速化で一度は廃業も考えたという七代目弁当店主の「駅弁」に込めるこだわりを紹介しながら、米沢牛がおいしい理由を探ります。また家庭で生かせる「発酵食品」を使ったお弁当メニューも伝授します。
◇ディレクター:堀越 武彦(東北映音)◇
『なぜ人々は駅弁を買うのか』『概ね一食千円ぐらいで決して安くはないのに…』という雑談中の私の疑問に、先輩は「家を一歩出た時から“旅”が始まっているからだよ…」(間)と深い一言。私なりにそれは「みちのくを旅した芭蕉俳諧の理念、不易流行に通ずる」と、勝手に解釈しました。時代が移っても変わらない「もてなしの心」が不易であれば、流れに応じて新しい名物や調理法を採り入れるのが流行のはず…。ん?でも待てよ、旅に出ずとも駅構内で家族分の駅弁を買ってチン!するお母さんの場合は?。 答えが出ないでいると、先輩は「結局はおいしいからだよ」と力技でまとめ上げました。
そしてやはり美味しかった!米沢牛。扱う料理店や弁当屋さんは皆、「農家が手塩にかけて育てた牛。ここまで築き上げてきたブランドを裏切らない仕事をしたい」と口を揃えていました。牛肉を取り巻く環境は厳しいものがありますが、もっと地元でも消費されるように「米沢にはこんなに素晴らしい食材があるんだ」という事を伝えていきたいと思いました。
◆名物に感謝しながら ていねいな仕事をしていくこと◆
~番組中で紹介したお弁当~
◆米沢牛炭火焼特上カルビ弁当(1,500円)
2010年4月開催 東日本縦断東京駅駅弁まつりで人気ナンバーワンを獲得。
職人が手切りで丁寧にさばいた米沢牛特上カルビを炭火で焼き上げたもの。
◆特選米沢牛牛めし弁当(1,300円)
隠し味の味噌が入ったタレでじっくりと煮込んだ米沢牛のすき焼き風弁当。
~家庭にも生かせるお弁当づくり~
◆牛肉の味噌だれの漬け込み
【材料】
味噌…75㌘
ヨーグルト(プレーン)…25㌘
きび糖…大さじ1/2
みりん…大さじ1/2
漬け込む素材は牛肉(今回は200㌘程度)の他、豚、鶏、イカなどでも
【作り方】
①混ぜ合わせた味噌だれに素材を漬け込み、半日ほど置く(漬け込み時間はお好みで調整)
②味噌を洗い落とし水分を取り、フライパンで焼くだけ
◆鮭の塩糀漬け
【材料】
鮭…2切れ
三五八…適量(漬け込む素材の量に応じて)
水…適量(三五八が湿る程度)
※三五八を、市販されている塩糀(既にペースト状になっているもの)にしても結構です。
【作り方】
①漬け込む袋、又は容器に三五八と水を入れなじませ、素材にまぶすように漬け込むだけ。
これも半日ほどで味が付きます。
②糀を洗い落とし水分を取り、フライパンで焼くだけ
不意の停電で冷蔵庫が使えない場合、便利。
◆番組でご紹介した情報◆
■松川弁当店(米沢牛駅弁の製造・販売)
【本社住所】〒992-0119 山形県米沢市アルカディア1-808-20
【駅前店】〒992-0027 山形県米沢市駅前2-1-29
【HP】松川弁当店ホームページ
■特定非営利活動法人 食育ママ
(弁当名人:加藤弥栄子さん)
【電話】0238(22)3616
【HP】特定非営利活動法人 食育ママホームページ
■登起波牛肉店(米沢牛のすき焼き)
【住所】〒992-0045 山形県米沢市中央7丁目2-3
【精肉/TEL】0238-23-4400 【飲食/TEL】0238-23-5400
【HP】登起波牛肉店ホームページ
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