2012年2月26日(日)(テレビ朝日放送) 南海放送制作 協力 文部科学省
愛媛県今治市にある四国霊場第五十八番札所「仙遊寺」。ここに、全国から訪れる”お遍路さん”に大人気の料理があります。作っているのは、住職の妻として30年間”お遍路さん”と向き合ってきた小山田敬子さん(59)。四季折々に変化する美しさと旬の味わいを見事に詰め込んだ、その名も「一の膳」。
しかし豪華に見えるこの料理、何と道端に茂る野草や身の回りにある野菜だけで作られた正真正銘の精進料理、小山田さんの手に掛かれば野草が豪華な料理に、そして食した人の心を打つ料理へと生まれ変わるのです。道端に生えた草花や山里の食材にこだわり作った彼女の料理が”お遍路さん”の心を癒す理由とは?
育てて、作って、もてなして。今回は、私たちが忘れかけつつある<食>の持つ大切さ、お接待の心を人気の精進料理から学びます。
◇ディレクター:宮岡 幸治(南海放送)◇
「ウチには、”特別なもの”は何もないけど、構わんのやろか?」昨年の夏、取材依頼で仙遊寺に伺った際、住職の妻・小山田敬子さんが困惑気味に言われた言葉です。「高級な食材を使うわけじゃないし、特別な作り方もしてないし・・・」。しかし、新鮮で身体を癒すものを食べてもらいたいと野山を駆け巡り、夜遅くまでレシピ作成に悩む敬子さんの姿を目の当たりにして、仙遊寺ならではの”特別なもの”が込められていることを確信しました。それは、疲れた”お遍路さん”を心から癒したいという”お接待の心”です。今は、とても便利で豊かな時代です。お金を出せば何でも簡単に手に入るかも知れません。しかし、誰も気に留めないような草花を摘み取り、小さな厨房で生み出される仙遊寺の精進料理に人々が心を和ませています。”特別なもの”とは何かを考えさせられた取材でした。
◆”心”で創る料理は人と人をつなぐ◆
◆番組でご紹介した情報◆
■四国霊場第五十八番札所 仙遊寺
【住所】愛媛県今治市玉川町別所甲483
【電話】0898-55-2141
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