2011年11月13日(日)(テレビ朝日放送) メ~テレ制作 協力 文部科学省
「天むす」「味噌煮込みうどん」「手羽先」「ういろう」「きしめん」「あんかけスパ」など全国に誇る数々の名古屋めしの中でも最高峰と言える「キングオブ名古屋めし」それが「ひつまぶし」。
甘辛いタレで焼いたうなぎを短冊状に細かく切り、御ひつの上にびっしりとひき詰めた「ひつまぶし」。食べ方にも特徴があることから、他県からの観光客のほか、地元民にも大人気。不況の今でも名古屋ではうなぎ専門店は増え続け、人気店には長い行列があります。
いったい人気の秘密は何なのか?「ひつまぶし」発祥の店と言われる「蓬莱軒」でその歴史と味へのこだわりを取材します。
そもそも日本は世界一のうなぎの消費国。その中で名古屋は、江戸時代に書かれた東海道中膝栗毛の中でも「名古屋名物」としてうなぎのかばやきが描かれているほどの歴史がある土地柄。名古屋のうなぎの美味しさはタレに秘密が。それは愛知県三河地方の「たまり」にありました・・・。
◇ディレクター:恒川 靖弘(メ~テレ)◇
〝うなぎ〟をテーマに取材することが決まったとき、「うなぎって蒲焼きしか料理法がないのにどうすればいいのか」ということで頭を悩ましておりました。
幸い名古屋には名物〝ひつまぶし〟があるので、その発祥の店といわれる蓬莱軒の取材は外せないだろう。ということで、お話を伺いにお邪魔してみると、女将さんや板長は、親切にひつまぶしの歴史から、こだわり、うなぎ高騰の理由などなど、親切にお話しくださいました。
でも…
あの〝秘伝のタレ〟のレシピだけは、何度通っても教えてくれませんでした。(オフレコでも)
そこまですごいタレならば、何か逸話があるのではないか?と聞き出したネタが、秘伝のタレを保管するための〝秘密のマンション〟の話でした。
「タレのためにそこまでするの?」と思いましたが、地震のニュースで見た津波で流されてしまった老舗の蔵元や醤油蔵の話を思い出しました。うなぎ屋さんにとって〝タレ〟は命なのです。
そんな、タレだけでここまで文字数を稼げる〝うなぎ〟ですから、関東風や関西風、地元の誇るべき一色うなぎ、大きい天然のうなぎも見たいなぁなんて言ってたら、多牌になって結局、蓬莱軒の伝統とこだわりを軸に、名古屋のうなぎの独自性を見せる形にしました。
うなぎは好きですが、調理工程をこんなに気にして見た事はありません。もちろん気にして食べた事もありません。ひつまぶし、うな丼、関東風、関西風、天然など、たくさんのうなぎ料理を食べました。1週間で、(日)ひつまぶし、(月)ひつまぶし、(火)ひつまぶし、(水)東京の天然うな重、(金)うな丼と、5食がうなぎということもありました。おかげで体重が3kgほど増えてしまったのは内緒です。
そして、いろんなうなぎを食べれば食べるほど、名古屋のうなぎのコゲ具合や、たまりのタレ、ひつまぶしという形態が、いかに独特で、旨いのかということを再認識したのです。
皆さんも、出張の際はその土地のうなぎ屋さんに行ってみてください。その地域の食文化がみえてくるかもしれません。
そして、名古屋にお越しの際は、名物ひつまぶしをぜひどうぞ。
長いですか?うなぎだけに…
◆教えを尊重し、守り、伝えていく家族の絆◆
◆地域の気質が食文化を生み、育む◆
◆番組でご紹介した情報◆
■「新山家料理 山びこ」
【住所】岐阜県本巣市金原527
【電話】0581-32-5636
※天然うなぎは11月末頃まで。要予約。入荷状況を確認してください。
■「魚梅」
【住所】名古屋市中川区花池町2-41
【電話】052-361-0726
■「あつた蓬莱軒本店」
【住所】名古屋市熱田区神戸町503
【電話】052-671-8686
■「五代目 野田岩」
【住所】東京都港区東麻布1-5-4
【電話】03-3583-7852
※天然うなぎは11月末頃まで。入荷状況を確認してください。
■「阿み彦 くずは店」
【住所】大阪府枚方市町楠葉1-4-11
【電話】072-856-3939
■「うなぎ蓬ぜん」
【住所】愛知県犬山市上坂町4-168
【電話】0568-39-5077
■「グリルれんが亭」
【住所】愛知県西尾市寺津1-8-15
【電話】0563-59-2282
皆さまからのご意見・ご感想をお待ちしております。
お寄せいただいたコメントにはすべて目を通しておりますが、必ずしも掲載されるものではございませんのでご了承ください。
なお、企画提案、商品宣伝、イベント告知等に関する投稿は固くお断り申し上げます。
※ 記入欄に、お住まい(都道府県)もご記入いただければ幸いです(任意)