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2010年9月11(土)(テレビ朝日OA) 朝日放送制作
有城覚さん(66歳)は ボランティア110番動物園の園長です。動物たちは片方の羽がないトンビ、片目を接着剤で閉じられた猫、みんな人によって傷つけられたり捨てられたりした動物ばかりです。元お巡りさんの有城さんは、40年以上捨てられたり虐待されたり怪我をした動物たちを妻の繁子さんと保護しています。4年前、退職金をつぎ込み110番動物園を開園しましたが、開園までは思いもかけない試練の連続でした。妻の繁子さんがアルツハイマーを発症、1年後、自分自身もガンを発病。病をおしての開園でした。有城さんが動物たちの保護をするのは、簡単にペットを捨てず、飼育していくうちに動物の“生き死に”をありのまま見せ、それが子ども達の心を大きく成長させ、やさしさや思いやりの心を育てるから。そのことがよい社会を築き 犯罪のない社会にすると考えているからです。この夏も自身のガン再発の可能性を抱え、奥さんの介護をしながら、命の大切さを訴える活動を続けています。
◆動物は最後まで飼うのが 人間の責任
◆動物を育てその“生き死に”を 子どもにみせ子育てに役立てる
◆命の保護は人の心を養い慈愛の心を育てる
◇ディレクター:行武 縁◇
「命は大切」…それは当たり前のことと 誰もが思うことでしょう。しかし 児童の虐待死、自殺者の増加など 命の重さがないがしろになっている現実が報道される日々です。
有城さんの活動は 「命の大切さを伝えていくこと」が いかに難しいかを問いかけています。有城さんが開く「ふれあい動物園」では、ウサギやヒヨコを わしづかみにする子どももいます。そんな時 子ども達に動物の抱き方を教え、その暖かさを体感じさせ「110番動物園」にいる動物たちが どのようにして保護されたかを話して聞かせます。とたん子ども達は変わります。表情に慈しみの表情が表れるのです。有城さんがいう「他者へやさしさー慈愛の心―」を育てることができるという そんな瞬間を目の当たりにしました。今回「この小さな変化が いずれ大きな変化につながって行く」と有城さんがおっしゃる意味を実感しました。
有城さんは 「動物も人間も 命は一緒」と話し、自分の命にかかわる病を抱えながら 妻繁子さんに寄り添い介護し、そして動物の世話にも手を抜くことはありません。アルツハイマーを患う繁子さんの明るさは、信念をつらぬく夫への信頼の証なのかもしれません。体は動かなくても一緒に保護活動をしているという実感があるのかもしれません。
6月末 急に決めた思い出の地の岩手行き。4年前に訪れた時の川崎町の人たちの暖かさが忘れられなかった二人。直前に発覚したガンの再発で 有城さんは、「これが別れの旅になる」と覚悟して決行。タイトなスケジュールの中 川崎町の皆さんは 有城さん夫妻の思いを叶えようと準備万端で迎え旧交を温めました。その様子は 私たちスタッフも涙するものでした。
幸いなことに 現在有城さんのガンはすぐに手術の必要はなく、経過を観察中です。命の期限が突きつけられても 動物の保護活動をやめるつもりはない有城さん。その想いの強さを ぶれない生き方を 番組を見てくださる方々にお伝えできたらと願っています。
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