2009年12月5日(土)(テレビ朝日OA) 南日本放送制作
鹿児島本土から約40キロ、東シナ海に浮かぶ小さな島、甑(こしき)島。ここで生まれ育った平嶺林太郎さん(26)は、6年前に「甑アートプロジェクト」を立ち上げた。美大生や若手アーティストが共同生活しながら、空き家、空き倉庫、そして学校などを舞台に作品を制作する現代アートの美術展だ。美大生たちは、夏休みの一ヶ月間島に滞在。それぞれが感じた「甑島」を作品にしていく。夏休みの体育館をまるごと作品にする作家、島の古老から聞いた河童の話から作品を展開させる作家。島に流れ着いた漂流物を作品にする作家・・・作品には、様々な甑島の魅力が織り込まれていく。始まった当初は、遠巻きに見ていた島の人々も回を重ねるごとに作家たちと交流を始め、現在は行政も参加するまでとなった。現代アートになじみの薄かった島の人たちを巻き込みながら、「現代アートで島を元気にしたい」と奮闘する平嶺 林太郎さんの姿を描く。
◇ディレクター:豊倉 真奈美◇
「林太郎は怒らないですね」とは、主人公林太郎さんの父、繁さんの話です。
これだけのプロジェクトを実行するとなると、様々なトラブルもあります。しかし、主人公林太郎さんは、どんな場面でも穏やか。人と接するとき、「怒り」は、対話をさまたげて、相手の心の本質に特に迫れないと話します。親の反対を押し切って美術の道に進むときも、「甑アートプロジェクト」を運営するときにも粘り強く話し合うことを心がけてきたのだそうです。またこの手作りのプロジェクトが、6年間も続いているのは、甑島のみなさんの絆が深く、島外からやってきた人を暖かく迎える風土だからです。甑島は、懐の深い島だと実感しました。来年の夏も、甑島では様々なアートが島を彩ります。全国のみなさんに若々しい現代アートを体感していただきたい!と思います。
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