其の60　園児1300人！園長のわんぱく物語

溢れる子供の笑顔と笑い声。一歩そこに入ると、少子化という言葉を忘れてしまいます。神奈川県川崎市にある「柿の実幼稚園」には1300人の園児が通い、160人以上の先生と職員がいます。山の斜面に園舎や遊具が点在する園内は、まるでフィールドアスレチックかテーマパークのようです。園長の小島澄人さん（55歳）は、決して幼稚園の巨大化を目指していたわけではありません。「自分自身が楽しみたい！」という子供のような純粋さで行動するうちに、人が集まってきたのです。保護者たちは小島園長を「一生懸命楽しんで生きている人」と評します。そんな小島園長が5年前に脳梗塞で倒れました。しかし、園児、保護者、先生たちの励ましを受けて、1週間で園に戻り、毎朝の日課である園児たち全員との握手を再開。それが最良のリハビリとなって、今ではすっかり回復しました。何にでも全力投球し、人を惹きつけてやまない小島園長、その人間力に迫ります。

◇ディレクター：木村雅信◇
朝一番から走り回って、泥だらけになって遊ぶ園児と先生たち。柿の実幼稚園では、園庭から、教室から、緑の木々の中から、いつもいつも子供たちのパワーが溢れていました。
幼稚園とともに24時間365日 “生きている”小島園長先生が、どうやって子供たちを楽しませようか、驚かせようか、学ばせようかと常に本気で考える姿は、私の心に今も深く残っています。その人柄は、この幼稚園を象徴していて、一生懸命に事にあたりながらも寛大でおおらか、そして、すべての優先順位は、先ず“園児”・・・そうした雰囲気が園内に常にありました。また、園長先生を支え、子供たちのために毎朝早くから、夜遅くまで働く教職員の方々の努力と熱意も忘れられません。
『人を受け入れ、人に尽くす』園長先生の生き方というものが、自身のご両親から受け継がれたように、ここの園児たちも大きくなった時、同じような熱心さで、生きることの喜び、楽しさを、次の世代に伝えてくれるのだろう、という確信を持っています。

◆毎日を笑顔で楽しむ！子供の発想ってすごい！◆
自然溢れる柿の実幼稚園。園児1300人、一人一人の自由な発想力を伸ばそうと、小島園長はどうやって子供たちを楽しませようかいつも考えています。
◆困難よ来たれ　みんなの笑顔で乗り越えられる◆
5年前には脳梗塞に倒れましたが、その危機を救ってくれたのは他ならない、毎日おはようの握手をしていた子供たちの笑顔でした。小島園長が一人一人の心に蒔いている種、友達の大切さ、自然の大切さを知ることで、子供たちは一日一日成長しているのです。
◆子供の時の喜びは、大人になっても忘れない◆
そしてここに集う園児たちが、いつしか大人になったとき、子供をこの幼稚園に連れてきて一緒に遊び、楽しんでくれる未来を夢見ているのです。