其の56　人生は楽しくなきゃ～ 62歳のカリスマ新体操教師 ～

上村郁代先生（62歳）は、福岡県北九州市の折尾愛真学園で新体操部の顧問を務めています。とにかく明るい性格で、周囲には笑いが絶えません。教育の現場に全てを捧げ、教え子一人ひとりに愛情深く接しています。モットーは「人生は楽しくなきゃダメ」。明るい反面、生徒の指導に関しては厳しい一面もあります。新体操部は福岡県下有数の強豪で全国大会の常連、シドニー五輪の代表も輩出したほどですが、上村先生自身は新体操の経験がありません。しかし生徒たちへの影響力はとても強いのです。今年3月に定年を迎えた上村郁代先生ですが、4月からも学校に残り新体操部を率いることになりました。上村先生の第二の人生も、もちろん「楽しくなきゃダメ」。自らも、生徒たちも楽しめる人生を目指してエネルギッシュに活動していく姿を紹介します。

◇ディレクター：渡辺貞紀◇
保護者や生徒から、これほど信頼されている教師は多くはいないと思います。取材を通じて、とても強く感じました。ある在校生の母親は「やめるなんて考えられない。定年後も教師を続けてください」とお願いにきました。卒業生とはいまだに交流があり、独身の上村先生が年老いたらわたしたちが面倒を見るとまでいいます。上村先生が生徒のことを第一に考えているということを、教え子たちはしっかりと理解しています。上村先生は「楽しく過ごす」ことをモットーに、周囲の人々を幸せにしながら、これからも教師として活躍し続けることでしょう。

「夢に終わりはない。自分を高めるために見続けるもの。」
上村先生は生徒にそう言って、夢の大切さを教えています。

◆大切なのは楽しんで取り組むこと◆
集中が大切だという上村先生。新体操の練習時間は決して長くはありません。
◆自分を高めるために夢は見続けるもの◆
練習の中に楽しさを取り入れながら、全国大会に出たいという生徒の夢を上村先生は実現へ導きます。

◆夢は生徒の成長を見続けること◆
先生自身の夢は、いつまでも生徒と関わり、その成長していく姿を見続けること。コーチの佐藤先生をはじめ、上村先生の周りには今でも大勢の教え子達がいます。
◆いつまでも人とかかわっていたい◆

上村先生はこれからも「人生は楽しくなきゃ」をモットーに生徒一人一人と真正面から向き合っていきます。