2008年10月18日(土)(テレビ朝日OA) 大分放送制作
大分県豊後高田市に江戸時代中期から伝わる民俗舞踊「草地おどり」。この「草地おどり」を伝承しているのが「草地踊り保存会」に所属する一般女性です。約20人いる踊り子は、10代後半から30歳までの若い女性です。多くのメンバーが、小さいころから、華麗で躍動感あふれる踊りを披露する踊り子の姿に憧れて加入しました。リーダーの早瀬聡栄さん(28歳)は、かつて踊り子だった母親の影響で保存会に入りました。過疎や高齢化の波で、一時は保存会も存続の危機に追いやられますが、40年前、市全体で「草地おどり」を継承していこうという取り組みが成功し、現在では約1,000人の市民が「草地おどり」を踊る大会も毎年開催されています。地元の伝統民俗舞踊を地域全体で支えている豊後高田市の人々のパワーと、先祖伝来の文化の中に自分たちなりの魅力や楽しみ方を見出した若き女性たちの姿を描きます。
大分県豊後高田市に、江戸時代から伝わる民俗舞踊「草地おどり」。
◆一子相伝から一市総伝へ◆
毎年8月におこなわれる「高田観光盆踊り大会」は、ふるさとを離れた人も、新しくやってきた人も、地域がひとつになる行事として定着しています。
◆集えばそこが 私たちのふるさと◆
「草地おどり」継承の中心となっている「草地踊り保存会」の踊り子たちは、普段は地元の企業などで働く一般の若い女性です。
◆必要なのは伝える義務より楽しむ心◆
踊り子は皆、「踊ることが好き」「舞台に立ち、みんなに喜んでもらえるのがうれしい」と、先祖から伝わる民俗芸能を心から楽しんでいます。
◆夢…子どもたちの心にふるさとを◆
彼女たちの輝く姿は、地元の子どもたちの心に、夢や憧れを生み、やがてそれは「故郷」の思い出となって、いつまでも心の中に
残ることでしょう。
◇ナビゲーター:藤澤真由美(大分放送ディレクター)◇
◇ディレクター:大分放送 藤澤真由美◇
昨今、全国各地で伝統文化の存続や後継者不足が危ぶまれていますが、大分県豊後高田市は、地元に古くから伝わる文化や風習をとても大切にする地域です。夏は「高田観光盆踊り大会」で市民がひとつになって「草地おどり」を踊り、秋には日本三大裸祭りの一つ「若宮八幡神社秋季大祭」で地元の男衆がひとつになります。故郷に、このような他の地域にはないオンリーワンの伝統文化があるということは、その地域の子どもたちにとって、とても幸せなことだと思います。彼らがたとえ大人になって故郷を離れることになっても、それらの伝統行事の思い出が、心の中できっと「故郷」となって、いつまでも宿ることでしょう。伝統芸能の後継者不足は、国が抱える地方の雇用問題とも深く関わってきますが、先祖伝来の文化を地域がひとつになって守り続けていきたいものです。
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