其の24 演じて考える平和~人って、なんで争うの?~

2008年10月11日(土)(テレビ朝日OA) 青森放送制作

2008年夏。青森市で「戦争と平和」を考える中学生対象の演劇ワークショップが開かれました。テキストはイラク戦争をきっかけに書かれた戯曲「修学旅行」。この作品は青森市の劇作家・畑澤聖悟によって書かれ、2005年に全国高等学校演劇発表会で最優秀賞を受賞しました。ワークショップに参加した中学生たちは畑澤聖悟の指導のもと、実際にカラダとココロを動かしながら、人と人が争うことはどういうことかを、演じて、観て、考えていきます。番組では6月から、公演が行われた8月までの様子をドキュメントで追い、中学生たちが「戦争と平和」について何を感じ、何を考えたかを探っていきます。


ワークショップに参加した中学生たちは、畑澤さんやなべげんのみんなと出会い、泣いたり笑ったりしながら、演劇のすばらしさをわかちあいました。

◆地域で演劇をする意味◆
地域で演劇活動をすることの意味を考え、より暮らしに根ざした活動を目指し、

◆体験は心に残る◆

参加者の心にかけがえのにない体験を残した畑澤さんは、これからもこのようなワークショップを続けていきたいと考えています。

◆大丈夫、明日がある◆
中学生はもちろん、さまざまな世代の人たちにも機会をつくり、ゆくゆくは演劇を通して、世代間の交流をはかりたい。

◆夢…演劇で人と人をつなぐ◆
世代を越えて豊かな感受性を分かち合いたい。演劇で人と人をつなぐ畑澤さんの夢は、きっといつの日か実現することでしょう。「大丈夫、明日があるから。」

◇ナビゲーター:秋山博子(青森放送アナウンサー)◇


◇ディレクター:青森放送 遠田裕司◇
この夏、青森市で行われた演劇ワークショップは、参加した中学生たちにとって、ココロとカラダを動かしながら戦争や平和について考える貴重な体験でした。
公演初日、大切なラストシーンでセリフを忘れ、悔し涙を流したみんなが、翌日には大人顔負けの素晴らしいお芝居を演じました。演劇の世界では「稽古より本番」と言うそうですが、観客の前で演じることを体験した中学生たちが、たった一日で、見違えるほど成長したことに、大いに驚き、感銘を受けました。
後日、渡辺源四郎商店に寄せられた、参加者からのアンケートには、「初めての演劇体験」や「戦争や平和」についての多くの意見が書かれていました。

「畑澤さんや劇団のみなさんの演劇にかける情熱を感じた」
「言葉には深い意味があることを学びました」
「戦争は遠い存在だと思っていたけど、修学旅行を演じて、すぐ近くで起きていると感じるようになった」
「お互いが認め合えば戦争はなくなると思った」
「相手を思いやる気持ち、時には譲り合う気持ちがあれば戦争は避けられるのでは?」

今回のワークショップを通して、中学生たちは、遠くで起きている戦争について、考え学んでいき、舞台でケンカを演じることで、人と人が争うことを体験しました。そしてその中から、争いを避けるためには、お互いがわかりあうこと、相手を思いやることが大切だと感じていきました。中学生という多感な時期に、このような体験ができたということは、とても素晴らしいことだったんだなと思います。
番組の中で畑澤さんが言っているように、「戦争や平和」という問題は今すぐ解決できたり、答えがでるものではありません。でも、10年先、20年先、改めて「戦争や平和」について考えた時、みんなで演じた「修学旅行」は、きっと深い意味をもっていると思うのです。どうでしょう?10年後に「修学旅行」の同窓会を開いてみるのも良いかもしれませんね。
今回のワークショップは大成功でした。畑澤聖悟さんは、来年もワークショップを行うと話しています。次回はどんな出会いや感動が待っているのか、今から楽しみです。

劇団 渡邉源四郎商店
青森市青柳1-16-37-2F

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